サンタ・マッダレーナ村をサイクリングする人たち [チロル・ドロミテ]
フネスの谷のサンタ・マッダレーナ村にあるホテルチロルで昼食を食べた後は、ドロミテ山塊がもっとよく見えるところまで、歩いた。
1時間半ほど散策の自由時間があったので、なにをしてもいいのだが、お土産やがあるわけでもないし、景色を眺めながら歩くことくらいしかやることがない。
観光地でありながら、観光客に媚びたところがまったくなくて、自然のままなのがうれしい。
ホテルの庭の花。
シモツケソウみたいだけど、ずいぶん鮮やか。
同じく庭のブッドレア。この木は野生でもあちこちでみかけた。
どんどん曇ってきて、ガイスラー山群が雲に隠れ始めた。
ならば、花でも撮ってるかぁ。
ハマナスが咲いている。
この花、ときどき見るのだけど、ナンデショウ。
サイクリングのお兄さんが、にっこり笑ってくれた。
荷物がないところをみると、近くに滞在中の観光客だろう。
どんどん雲が出てきて雨まで降り始めた。
ならば、教会だけでも見えるうちに撮っておこう。
お、マツムシソウだ。日本でも野生のをときどき見かける。
かなり上まで登ってきた。
レンズフィルターに雨滴がついてしまった。
青いサルビアかな。
また元の道を戻っていると、あっというまに雲が飛んで行って、ガイスラー山群が姿をあらわす。
お天気はめまぐるしく変わる。
山群の撮影再開。お花を前景に。
今度は車を入れて。
反対方向も。
あら、はだしの子供が自転車を押している。ここは坂道なのだ。
この子はきっと地元の子供ね。
雨がやむと、またサイクリングの人たちがどこからか出てくる。
観光客のお兄さんは坂道でもすいすいと登っていく。にっこりとご挨拶。
この人たちは、ザックをしょっているから泊りではないのね。
こういうところを自転車でまわるのもいいなぁ。
花咲き乱れるサンタ・マッダレーナ村 [チロル・ドロミテ]
お天気が回復してガイスラー山塊がよく見えるし、一雨降ったおかげで、草花がいきいきしている。
ここで日がな一日ぼーっとしていたい気分だ。
花がなくても絵になる。
花もガイスラー山群に劣らずきれい。
ききょうの仲間。
小さな小さな花。よく見るのだけど名前がわかわない。
ぶらぶらと歩いてきてまた村に戻ってきた。
足元の草原は、花盛り。
黄色いのはマメ科。
白いのはセリ科。
ピンクは赤つめ草。
青いのは、多分、サルビア系。
花の名前はどうでもよくなってくる。
全体としてきれいだったらいいんじゃぁない。
歩いてきた道を振り返る。
一面に花が咲いている
歩いているのはツアー仲間。
草むらの中までながめていると、小さな世界がみえてくる。
これだってガイスラー山群と同じくらい素晴らしい。
ヒルガオかな。花びらに水滴がついているのが、宝石みたい。
これはわからない。
マツムシソウの親戚みたいな顔をしているけど。
野原の花の見納め。
ここからは、村の中に入っていく。村の家の庭から咲きこぼれていた花。
禁断のケシの花によく似ているけど、まさかぁ。
こちらは観賞用のケシだけど、ピンク系でテントウムシ模様は、ははじめてだと思う。
花の向こうにみえるガイスラー山群も準主役で撮ったつもりだけど、なんだかわからなくなった。
うつぎはどこに行っても見る花だ。色が鮮やか。
バラにガイスラー山群はどうよ。
なんだかうまくいかないなぁ。
抜けるような青空がほしいところだ。
そもそも山の印象とバラのかわいい印象がちぐはぐで、統一感がないのよねぇ。
ねぎぼうずみたいな花。
ねぎぼうずの咲いていたお庭。
川まで下りてきました。
そして一番下の村。
そこから駐車場へは、坂道を登って行く。
ヤナギランの生い茂るがけの上が駐車場。
地元の子供かしら。
ポーズをとってくれた。
霧のカレッツァ湖 [チロル・ドロミテ]
サンタ・マッダレーナ村でお昼を食べて、2時間近くのんびりと散策をした。
駐車場からの村の景色を最後まで楽しんで。
バスはボルツァーノに向かう。
サンタ・マッダレーナ村からは30kmちょっとくらいかしら。
そんなに遠くないので、すぐに着くだろうと思ったのだが、村の細い道から幹線道路に出るところで、自転車が何十台も走っているところにでくわしてしまって、しばらく待つことになった。
しかし、自転車の列はいつ終わるともなく、えんえんと続くので、ついにバスは割り込んで行った。
ほかの車も自転車がいるので、スピードを出すことができず、渋滞になっている。
何年か前にプラハでもすごい自転車の行列にでくわしたことがあるけど、ヨーロッパの人たちは、結構、自転車、好きですね。
車も自転車には寛大だ。
そんなわけで、車はのろのろと走っている。
たまには、こんな建物もじっくりと楽しめる。
道路沿いの家の壁絵も撮ることができるほどのスピード。
道に沿って植えられているぶどうも撮ることができる。
この辺のぶどうは、日本のように棚にして育てている。
日本のお茶丘畑のようにみえるが、丘に植えられているのは、全部ぶどうだ。
これもぶどう畑。
ドロミテはワインでも有名らしい。
ようやくボルツァーノに到着。
ガラス屋根の明るいロビーがあるホテルだった。
翌日は、絶望的なお天気だった。
ハイキングは無理なほど、激しく雨が降っている。
スケジュールは、午前中、カレッツァ湖を散策して、午後はラガツォイ展望台から6kmほど歩いて下りてくることになっている。
そしてお泊りは、冬季オリンピック開催地のコルティナ・ダンペッツィオ。
そこまでドロミテ街道を走ることになっているが、景色はだめかも。
山歩き、どうなるかな。
雨の中をバスは予定どおり1時間ほど走ってカレッツァ湖までいった。
バスでは、窓ガラスに雨が降りつけてきて、カメラどころではなかった。
カレッツァ湖に到着したときは、雨が小降りになってきたが、湖はこんな感じ。
東山魁夷にこんな絵があったような。
霧で対岸もよく見えない。
湖を1周するのに30分だそうだから、歩いて森林浴をしよう。
岸辺のヤナギランも光が弱すぎてさっぱりだわ。
やっぱり、歩いていると、気持ちがいい。
少しまわりが見えるようにもなってきた。
丸太を足にした木のベンチがおもしろい。でもびちゃびちゃで座る気にはなれない。
湖の色がとてもきれいに見えるところがあった。
こんな幽玄の世界をイタリアの人たちは、好きなのかしら。
まわりに人家もなく、こんなお天気なので、観光客も私たちだけ。
しーんと静まり返り、雨でしっとりとしている森林と湖を眺めながら、のんびりと歩くと生き返るような気がする。
朝のお散歩コースとしては、満点だ。
雨がひどくなくてよかった。
散歩が終わって、山小屋で少し休憩した。
そこにあったカレッツァ湖の写真をみて、今まで散歩でみてきたカレッツア湖とあまりにも印象が異なるので、ツアー仲間と喧々諤々。
私たちは幽玄の世界に浸って満足したのだったが、実は、ここの見どころは、背景のドロミテの山なのだ。
なんという勘違い。
乾いた大笑いが広がる。
下の写真は、ある旅行社の宣伝写真。
やっぱりここはイタリアン風景が売りなんだわ~。
見れなくて残念だったけど、またいつか来よう。