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かっこいい女性のハイキングガイドさん [チロル・ドロミテ]

標高2583mのホーエムート展望台から標高1930mのオーバーグルグルの村が見えるところまで、ようやく戻ってきた。
5kmちょっとの距離なので、それほどきついハイキングではないはずだが、途中、雨に降られて、カメラを濡れないように抱きかかえて歩いたせいか、結構くたびれた。
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ここまで下りてくると、フーロウも背が伸びている。IMG_4587s.jpg

ヤナギランは上では見なかったなぁ。
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オーバーグルグルの村がもうすぐそこ。
遠くにホッホグルグルの村も見える。IMG_4595s.jpg

吊り橋を渡る観光客。
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村に到着。
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ハイキングガイドのブリジットさんは女性。
英語で道案内をしてくれた。母国語はドイツ語。
ゼルデンとオーバーグルグルの2か所でのハイキングで2日間、お付き合いしてくれた。
すごくかっこいい。
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ブリジットさんは、夫を助手として連れてきていた。
ブリジットさんが先頭を歩き、しんがりを夫君が勤めた。

村のまわりに咲いているあざみ。IMG_4607s.jpg

赤つめ草。
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私たちは、ここで解散になった。
オーバーグルグルの村の中心地だ。
お土産やで遊びたいところだが、今日は日曜日で、どこも閉まっている。
で、教会にお参りして、ホテルまで歩いて帰ることにした。
ホテルはここからさらに下って、15分ほど歩く。
路線バスもあるので、バスで帰った人たちもいたようだ。
左の建物の前がバス亭。
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小さくて質素な教会だったが、ステンドグラスをみて驚いた。
楽譜らしき絵が描かれている。
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もう一つ。
小節の区切り線がなく、まだ楽譜としての体裁が確立される前のものではないだろうか。
金色の棒のようなものはなんだろう。
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外の壁には絵が描かれている。
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さて、ホテルに向かって、ぶらぶらのんびり歩く。
川の左側の道は、車も通る道、川の右側にも細い道があるので、そちらを歩く。
川に沿って歩けばだいじょうぶのはず。
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川原も小さな花がいっぱい。
調べても名前がわからない。よく見る花なんだけど。
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きれいなきのこ。
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この花もあちこちに咲いている。
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雰囲気が違うが上と同じ花。
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この黄色い花も清流の岩でよく見かける。
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ホテルに着きました。
部屋は上の階の写真真ん中。
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ホテルの脇に植えられていたゆり。
日本ではみたことがない色だ。
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ホテルのレストランの看板は花かご仕立て。
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ホテルの部屋に着いて、濡れてしまった衣服を干したりしたあとは、ベランダの花を美しく撮影する研究をする。
タムロンのレンズ1本しかないので、もっと使い方を覚えないといけない。
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曇っている上に、遅い午後の光が弱かった。IMG_4642s.jpg

夕飯のメインは、選べるのだけど、今日は焼いたスズキ。泡のソースはなんだったんだろう?
デザートはプリンとカシスシャーベットとクランベリー。
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ブレンナー峠を越えてイタリアへ [チロル・ドロミテ]

オーストリーとイタリアの国境近くにある村、オーバーグルグルでの2日目の朝、起きるなり空模様を見る。
朝焼けなら散歩なのだが、そこまではいかない。でもホーエムートの山が見えているからお天気はよさそう。
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しかし、朝の着替えをしているうちにも、空はどんどんと変容を遂げ、雲が出てくる。
朝の光が当たり始めたところには雲が帯状に伸びている。
これはこれできれいだからよしとしよう。
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山とは反対方向の川の下流方向にも雲が伸びている。
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下をのぞくと、ツアー仲間が散歩している姿が見えた。
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で、朝ご飯前に、付近をひとまわりすることにした。
道の先に見えるオーバーグルグルの村にも低い雲がおりている。
山はもう雲にかくれている。山の天気は本当に変わりやすい。
ま、青空が見えているから昨日よりははるかにいい。
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山の朝ご飯はいたって簡素だ。
ヨーグルトとパンと紅茶。
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食事をゆっくりと楽しんで今日は朝9時にイタリアへ向けて出発だ。
部屋からの最後の眺めは青空がひろがっている。
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1900mのオーバーグルグルから降りていく。
ん???
降りるのは変だ。これからイタリアへの峠を越えるはずではないの?
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オーバーグルグルからこれから行く予定のボルツァーノへは、直線距離で50kmほど。
事前に地図で確かめていたのだが、アルプスを越える道路があるので、そこを通るとばかり思っていたのだ。
山道からの景色はさぞ素晴らしいに違いないと楽しみにしていた。

だが、なんとこれからインスブルックへ戻って、それからブレンナー峠を越えてイタリアに入るとのこと。
ガ~~ン!
険しい山道を避けて、コの字型に遠回りしていくというではないか。
どうりで、車窓からの景色は、来るときにみたものだ。
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かくして、バスはエッツタールをどんどん下って行った。
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インスブルックの標高は574m、オーバーグルグルから1000m以上も下ってきた。IMG_4690s.jpg

バスは、インスブルックに繋がる大動脈の道路に入り、快適に跳ばしていく。
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インスブルックの町が見えてきた。
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あら、スキーのジャンプ台が見える、あの近くのホテルに3日前に泊まったんだわ。IMG_4702s.jpg

インスブルックも給油しただけで、通り過ぎる。
ジャンプ台と山を合わせて見るのは、なんだか新鮮。
インスブルックらしい景色を見ることができて満足だ。
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さて、バスはブレンナー峠への道をまっしぐら。
バスの後方に座席をとったので、カメラ遊びにはちょうどいい。
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ヴィップタール(ヴィップ渓谷)を上流にさかのぼり、オーストリーが遠ざかる。
アルプスからは、・・・タールという渓谷が何本か出ているが、タールからタールへは、やはり超えるのが難しいのだろう。
オーバーグルグルのあるエッツタールからは、やはりいったん平地に出て、ヴィップタールに入り込まねばならないのだ。
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いかにもヨーロッパという風景の中を走る。
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もともとは山林だったところを牧草地に変えていったことがわかる風景だ。
日当たりの悪い斜面は、山林のままだ。
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どこまでも人の手が入っている。IMG_4722s.jpg

いよいよ山が険しくなり、そろそろ峠かもしれない、とそわそわする。
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おーー、電車が走っている。
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後ろに遠ざかる電車。
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行く方向は深い山。
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あっというまにトンネルに入り、トンネルから出た。
もしかして、ブレンナー峠を越えたのかも。
ブレンナー峠に新しいトンネルを作るというはなしは聞いたけど、今、トンネルはあるのだろうか。
加:
Googleの地図でみてみると、国境を越えてイタリア側に入ってすぐに1kmもないほどのトンネルがあることがわかった。
トンネルと並行して、鉄道のブランネロ駅がある。
写真とくらべてみると、地図と一致していた
だからこの写真はブランネロ駅を通過中ということがわかった。
国境は、トンネル入り口手前だった。
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なんだかよくわからないうちに、イタリアに入ったようだ。
日本の中央高速道路と似た風景もあるが、曲がりくねっていないので、速度は時速100kmは下らないと思う。
アルプスの北と南とをつなぐ大動脈として、交通量の多い、しかもトラックの多いところとして聞いていたが、中央高速よりは、はるかに心地よく走れそう。
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同じような田園風景でも、どことなくイタリアらしく明るい感じがする。
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モーツアルトもブレンナー峠を3回、越えて旅をしている。
ゲーテの詩に「君よ知るや南の国へ」で歌われている旅芸人の子供のミニヨンも、きっとブレンナー峠を越えたに違いない。
イタリアの映画で「道」という映画があった。
見たことはなかったと思うけど、オ~ジェルソーミナ~~と歌う歌はよく聴いたものだ。
そこに出てくる旅芸人も荷台に乗って旅をしていた。
ジェルソミーナはブレンナー峠は越えなかったと思うが、なぜか、ミニヨンのイメージと重なってしまって、ブレンナー峠というと、旅芸人が通る道を連想するようになった。
ザルツブルグからやってきたモーツアルトもブレンナー峠を越えて訪問するイタリアに南国の明るいイメージを自らの能力発揮の場として重ねていたのだろう。
そっか、モーツアルトも旅芸人だったのか。

トンネルを抜けると雪国だった、というのとは反対だけど、峠を越えると明るい陽光がさしていた、というのは、アルプスの北からやってくる人たちのすべての人が感じることではないだろうか。

ちょっと前までは、はなしが逆で、イタリアから大量の労働者がドイツに入っていったが、やはりこのブレンナー峠を越えていったのだろう。
アルプスを北に超えて働きに行くというはなしは、富岡製紙工場に野麦峠を越えていった女工哀史を思い出す。あんまり明るいイメージにはならない。

ブレンナー峠は北から越えるのがいい。
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おだやかで時が眠っているような田園が広がる。
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奇怪なドロミテ山塊 [チロル・ドロミテ]

ボルツアーノが本日の行先だが、その前に、昼食をフネスの谷と呼ばれるところのサンタ・マッダレーナ村でとることになっている。
食後は1時間半ほど村を散策する。

高速道路からそれて、村の道に入っていくにつれ、山がぼこぼこしてきた。
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あの山はいったい、なんなのだ~。
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あたりの平和な様子と対照的な荒々しくおどろおどろしく、魔物でも住んでいるかのような山容ではないか。
これが、ドロミテ山塊なのねぇ~。
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山を鑑賞していたいところだが、まずは、お昼ご飯を食べにいく。
あいにくまた雨になった。
駐車場でバスを降り、村をぶらぶらと歩いていく。
大型バスは村の道を通してくれないのかしら。
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村のある低地に下りていくと山はみえなくなったり、
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また少し見えたり。
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木だけで作った垣根になんだか感動する。
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小川も渡って。
いつになったらご飯が食べられるのだろう。
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また山道を登っていく。
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15分ほどで、ようやくレストランに着きました。
チロルという名前のホテルのレストランだ。
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なにはともあれテーブルに着く。
本物のバラが無造作に各テーブルに飾られている。
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だけど、レストランの庭から見えるドロミテ山塊が気になってしまう。
食事が出てくるまで、しばらく庭で山を眺めていることにする。
ちょうどお天気が回復してきた。
望遠にして撮ってみよう。
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先がぎざぎざに尖っている。
木は生えていない。
雪のように白く見えるのは、多分、岩の色だろう。
山の中腹あたりから土石流の痕のように、土が扇状形に流れている。
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レストランの右側は、のどかな風景がひろがっていてこれも気持ちがなごむ。
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今までのハイキングでは雨にたたられていたので、ようやく遠くまで見えるお天気になった。
雨は止んで、陽がさしてきた。
ツアー仲間も外に出てきて山を背景に記念写真の撮りっこをしている。
お天気があっという間に変わっていくので、晴れて山が見えるうちに写真におさめておこうと、だれもが考えていた。
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ここからの眺めは素晴らしい。
昼食を抜いて眺めていてもいいくらい。
ここ、サンタ・マッダレーナ村はあの山、ガイスラーの麓にある。
ここで、1週間くらい、のんびりしたいものだ。
食事はさっさとすませてまた外に出よう。

チーズとほうれんそうのダンプリングが出てきて、うれしかった。
チロルの郷土料理だというダンプリングは、とてもおいしい。
チロルの山小屋ではダンプリングのスープ仕立てを食べたのだった。
ここは、南チロルと呼ばれている地方でもあり、第一次世界大戦までは、チロルとしてまとまっていたところだ。
だから、食べ物も同じようなものになるんだろう。
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メインディッシュはカレー。
デザートはパンナコッタ。
プリンみたいなものだが、牛乳と生クリームをゼラチンで固めたもので、イタリア発祥の食べ物だって。
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