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モーツアルトのお父さんのふるさとアウクスブルグ [ロマンティック街道]

アウクスブルグは、ローマ帝国皇帝のアウグストゥスにちなんで名づけられている。2000年ほど前の紀元前にローマ軍団がこの町を築いた。大聖堂の脇には小規模ながらローマ遺跡もあった。

16世紀にはフッガー家が台頭し、国際金融の最初のシステムを作り上げたそうである。シラナカッタ~。フッガー家の財力はメディチ家の5倍ほどもあったそうだ。

今もフッガー銀行が健在である。扉には神聖ローマ帝国の紋章である双頭の鷲が描かれている。銀行営業中は、扉が開いていて、この紋章はみえないが、通りかかったときには運よく扉がしまっていた。

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この紋章はフッガー家と神聖ローマ帝国との親密さを示しているそうだ。フッガー銀行の建物は、第二次世界大戦で破壊されたというが、この扉は、復元したのだろうか?

双頭の鷲は、市庁舎にも描かれている。市庁舎の最上部を拡大すると・・。

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市庁舎が建てられたのは17世紀。神聖ローマ帝国の紋章を描いて帝国都市であることを誇示している。

双頭の鷲はハプスブルグ家の紋章にも使われている。神聖ローマ帝国は、ハプスブルグ家とも関係が深かったのだ。

フッガーは世界最初の社会福祉住宅も建てている。それがフッゲライだ。現在は、養老院として使われているそうだが、当時は貧困者に安く住宅を提供していた。一部を観光客用に開放している。

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日本の長屋にそっくりだ。

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モーツアルトの先祖もここに住んでいたらしい。ドイツ語なのでさっぱりわからないが、W.A.MOZARTの名前が書かれていた。 

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アウクスブルグはモーツアルトのお父さんの生まれ育った町なのだ。モーツアルトハウスが、近くにあるので行ってみた。ここは午後5時には閉館ということはわかっていたので、外から見るだけだ。写真の赤い家がモーツアルトハウスである。

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モーツアルトもここを何度も訪れている。

モーツアルトハウスのすぐ近くにもうひとつの黄金の間がある。モーツアルトとも関係があったらしい。閉館だったが、ラッキーなことに、建物の管理者が、特別にホールを見せてくれるという。東洋人の還暦女性は、どこにいっても親切にもてなされる。3階まで階段を上って案内してくれた。

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200席ほどの小さなホールだったが、内装が素晴らしい。黒く見えるのはピアノだ。ここで室内楽コンサートをやったら、最高だ。

さて、いつまでも明るいので、あちこちぶらぶらと見てまわっていたが、午後8時になった。お昼が、ローテンブルグのシュネーバル1個だったので、さすがにおなかがぺこぺこだった。

アウクスブルグでは、郷土料理のシュヴァーベン料理を食べたい。モーツアルトやゲーテも訪れたというレストラン、バウアータンツに行った。探し回ってようやくみつけた。ここ。

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メニューをみていると、モーツアルトディナーというコースがあった。

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これのアイスクリームなしのシェフリコメンデーションを食べることにした。いつも食べてしまって写真を撮るのを忘れていたことに後から気づくという、餓鬼みたいにがつがつしていたが、今度こそ、絶対に食べる前に写真をとるぞ~。

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パスタの形が独特なんだそうな。それにラムと鶏と牛の小さなステーキがついている。モーツアルトもこんなのを食べたのかなぁ。

じゃがいもとソーセージとシュパーゲル(ホワイトアスパラ)を食べようと思っていても、なかなか思うようにはならない。ドイツでは、ちょっとしたレストランではパスタのほうがじゃがいもより格が上なのかしら。

ヴァイツェンビールを飲み、ゆっくりと食事をしていたら、もう午後10時近い。さすがに高級ブティック街は全部閉まっていて、ショーウィンドウに灯りが点っているが人影はまばらだ。真ん中の家は昔の商業ギルドハウス。にぎやかな模様が入っている。

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中央の広場付近は、観光客がまだたむろしていた。

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聖ウルリヒ&アラブ教会が浮かび上がっている。内装がきれいらしいが、もう時間切れ。

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翌日は朝9時には出発なので、アウクスブルグでの観光は、これでおしまい。もともと、中継のための滞在なので、観光は、あまり期待していなかったのだ。

翌日、起きてみると、晴天ではないか。これはツイテイル。ホテルを抜け出して、市庁舎までひとっ走りした。朝日に輝く市庁舎の写真が撮れるぞ~。

確かに光輝いてはいたが、朝日は市庁舎の真上で輝いていた。つまり、逆光だ!!

で、こういう写真になった。

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さて、この後、還暦2人組はどこへ向かうでしょうか。ヒュッセン、ミュンヘン、ザルツブルグ???


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モーツアルトのお母さんのふるさとザンクトギルゲン [ロマンティック街道]

2011年6月16日(木)

いよいよロマンティック街道ともお別れだ。

9時42分アウクスブルグ発の電車で、ザルツブルグへ向かう。座席指定を買ってあるから余裕だ。プラットフォームも簡単にみつかった。

驚いたことに、駅の階段にはスーツケースを運んでくれる簡易リフトがあった。 エレベーターがみつからないので、スーツケースをどうやってプラットh-ムへ持ち上げるか、気持ちがブルーになっていたところだった。相棒は、嬉しさのあまり、スーツケースを置くやいなや、カメラを構えた。普通は、右手でスーツケースを持って、人間はスーツケースと一緒に階段を上がっていくのですけどね。なんて賢いんだろう。

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ドイツの駅でエスカレータを設置してあるところは、本当に少ない。エレベーターすらない駅もざら。アウクスブルグくらいの都会の駅でも両方ともなかった。駅の階段をスーツケースを持って上るのは、至難の業なのだ。もっとも誰かがいつも助けてくれるのだけれど。

さて、出発時間と行き先を確認する。グラーツ行きだ~!! ミュンヘンを経由する。

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12時過ぎに無事、ザルツブルグ到着。

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さて、これから第二の難関だ。第一の難関は、フランクフルト空港からフランクフルト中央駅までだった。第二の難関たる所以は、これからバスに乗るのだが、路線バスなのだ。その乗り場がわからない。ちゃんとバートイシュル行きのポストバスに乗らねばならない。大きなスーツケースを路線バスに乗せてもらえるのだろうか。

だが、この難関も簡単にクリアした。新宿駅でバスに乗るより簡単だろう。

乗り場はすぐにみつかった。やってきたバスに荷物を乗せたいというと、自分で、バスの胴体にあるトランクを開けて入れろ、という。相棒が力まかせに胴体のドアをひっぱると、ぱかっと胴体が開いて観光バスと同じスーツケースを入れる場所があった。このとき、やはり緊張していたと見えて、バスの写真を撮っていない。

これは帰りに乗ったポストバス。ベンツだ。ワンマンバスなので、運転手さんは忙しい。一人ずつ行き先を聞き、お金を受け取る。

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ポストバスってなんだろう、と思っていたが、普通の路線バスだった。昔は郵便配達も兼ねていたのでそう呼ぶのかしら。

バスはあちこちに停車しながら走る。だんだんいい景色になってきた。

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バスを降りるのは、ザンクトギルゲンだ。ここから船に乗る。バスを待っているときに、停車する駅名をチェックしていて気が付いたのだが、ザンクトギルゲン~~と名前のついた駅が4つある。どこで降りれば船着き場に近いのかわからないので、運転手さんに、船着場に一番近いところで、降ろしてくれるように頼んだ。こういうとき、右も左もわからない東洋のおばあさんは、得だ。たいてい、よく覚えてもらえるし、あぶなっかしくてみちゃいられないのだろう。だいたい、座れない人もいるくらい混雑したバスなのに、日本人はおろか、東洋系の人はだれも乗っていない。

今日、泊まるのは、ヴォルフガング湖のほとりにある町、ザンクトヴォルフガングだ。バスだと途中で乗り換えていくが、どうせ乗り換えなら船で行こう、という計画だった。それに、モーツアルトゆかりの地ザンクトギルゲンで降りてみたい。

無事にザンクトギルゲンの船着場近くのバス停で降ろしてもらった。こちらは一挙にリゾートムード。

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船のチケットを買ったお店で、20分ほどスーツケースを預かってもらえないか頼んでみると、OKだった。

身軽になるやいなや、大急ぎで、すぐ近くのモーツアルトハウスに行った。

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モーツアルトのお母さんはここで生まれている。モーツアルトと一緒に演奏旅行をしてまわったお姉さんのナンネルは、ここ、ザンクトギルゲンに住む役人と結婚し、この地に長く住んでいた。

このモーツアルトハウスの壁には、モーツアルトのお母さんとナンネルのレリーフがある。

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残念ながら休館だったので、中をみることはできなかった。

ならば、モーツアルト広場へ行こう!

市庁舎の前の広場がモーツアルト広場だ。子供のころのモーツアルトがバイオリンを弾いている銅像がある。

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市庁舎を少し離れてみると、なんだかビックリハウスに見えてきた。上のほうにお目目があるでしょ。

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大急ぎで船着場に戻ると、船に乗る人の行列ができていた。

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まだ観光シーズンではないのだが、船は大勢の観光客を乗せた。スーツケースを持って乗船したのは、私たち2名だけだった。

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この船もあちこちの船着場に停まりながら走る。景色が素晴らしい。

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ついに今日泊まるホテルが見えてきた。イム・ヴァイセンレッスル、白馬亭だ。

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いい空気。ここでは今日、なにも予定がない。リフレッシュ! リフレッシュ!


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ヴォルフガング湖で泳ぐ [ロマンティック街道]

ザルツブルグから40分ほどバスに乗って到着したあたりは、ザルツカンマーグートとよばれている。サウンドオブミュージックの舞台になったところである。湖が70以上もあり、2000m級の山々が連なっている。

ザルツブルグからホテルのあるザンクトヴォルフガングまで、直線距離では30kmほどである。ポストバスはあちこち停まりながら走るので、時間がかかった。バスの終点のバートイシュルは、ハプスブルグ家の保養地だった。バートと頭についているので、わかるのだが、温泉地である。日本でいえば、イシュル温泉か。ザンクトヴォルフガングがどしゃぶりの雨だったらバートイシュルの温泉プールに行こうと考えていたのだが、結局行かなかった。

さて、ホテルは、イム・ヴァイセン・レッスルという名前。「白馬亭にて」と訳し同名のたオペレッタが作られ、その舞台も、ここのホテルだったために、ホテル自体がすっかり有名になった。Adaもここに泊まるというので、出発前にYouTubeで、そのオペレッタを見た。

こんなホテル。裏側が湖。

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このホテルのトレードマークはもちろん白馬。

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ホテルのベランダからの景色はこんな感じ。

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このホテルから直接、湖面に行けて、泳げるらしい。6月だったし、緯度は札幌と同じくらい。標高は500mの地点である。寒くて泳げないだろうと思ったのだが、船から泳いでいる人が見えていた。

なので、水着に着替え、バスローブを羽織って、湖面までいった。恐る恐る水に足を入れると、冷たくない!!!

アラセブの記念にもなるので、泳ぎましたよ。アラセブ?アラウンドセブンティです。

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まるで真夏のように感じた。

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だが、木枠の中の水は湖のものとはちがうのではないか、という気がした。湖面に浮かぶプール?

生まれて3ヶ月くらいの赤ちゃんも泳いだそうな。

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屋内プールでも、泳いだ。

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今日は、ザルツブルグに到着したのが、ちょうどお昼。サンドイッチのような手軽なものを食べようとしたのだが、あいにく、みつからなかった。ポストバス探しもしなければならなかったので、バス停で、朝食の残りのパンをかじっただけだった。

泳いだこともあっておなかがぺこぺこだ。おいしいものを食べよう、と、外に出たとたんに雨が降ってきたので、ホテルのレストランに入った。窓側で、湖面がすぐ近くに見える。

雨はどんどんひどくなった。湖面に雨があたって波打っている。

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 シュパーゲル(ホワイトアスパラ)はあるか、と聞くと、スープならあるという。これがおいしかった。

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シュパーゲルをすりつぶしてあるらしく、ほのかにホワイトアスパラの香がする。

メインはじゃがいもとソーセージにしたかったのだが、ここはドイツではなく、オーストリーであることを思い出し、普通のパスタにした。どうもパスタが無難そうである。相棒はますのムニエルを取ったので、おすそ分けしてくれた。

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やっとシュバルツビールが通じて、黒ビールが飲めた。

外の雨はひどくなる一方で、雷まで鳴りはじめた。

ゆっくりと時間をかけて食事を終えると、雨はやんでいた。

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これ、午後8時ころだったと思う。

シングルの部屋で久しぶりにテレビをみながらゆっくりした。オペレッタの映画「白馬亭にて」がずーっと放映されていた。


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