クリスマスはなぜドイツで盛んなのか~世界で最大のクリスマス雑貨屋に立ち寄る~ [ロマンティック街道]
ローテンブルグはなんといっても城壁歩きが楽しいが、そのほかにも、目を楽しませてくれるものはたくさんある。
看板がとてもきれいだ。
左は聖ヤコブ教会の尖塔。
いちいち写しているときりがない。
さて、次は、ローテンブルグ随一の撮影スポットといわれているプレーンラインである。
だが、このとき、空は一転、掻き曇り、この後すぐに雨になってしまった。なんということだ。写真が台無しだ~。
雨のときは、お店も楽しい。かわいい家を売っているお店も何軒かあった。
ソーセージも。買いたいけど、この先、旅はまだ長いのだ、ぐっとがまん。
ここは、全店、テディベアグッズ。お店の入り口のぬいぐるみは、Adaより50cmほど高かった。
そして、世界で最も大きい(とお店の人が言っている)クリスマスグッズのお店。赤い車は、宣伝用にお店の前に常時駐車しているらしい。プレゼントの箱を満載している。このお店は、3階くらいあったかしら。とてつもなく広い。このお店の品物を見ていると、1時間や2時間はあっという間に過ぎてしまう。店内は撮影禁止。混雑を避けるために一方通行である。もちろん、年中開店。
ドイツというとクリスマス市をみるツアーが日本からも人気らしい。どうして、ドイツとクリスマスがそんなに密接な関係があるのか、不思議である。サンタさんは雪の中、そりでプレゼントを子供たちに配る。もみの木も欠かせない。
一方、キリストが生まれたのはエルサレムだ。もみの木が2000年前にエルサレムで繁っていたとは思えない。ましてや、雪が降り積もるわけがない。いったいどうしたことか。
と思いながら、調べてみると、やはり、ドイツや北欧の土着の言い伝えとキリストが結びついていったらしい。
クリスマスはキリストが生まれた日だというが、この日は冬至でもあって、世界各地で、それぞれの行事が行われていた。日本でも冬至にはかぼちゃを食べてゆず風呂に入る。
冬至にちなむ行事がキリストと結びついていったのではないか、というのがクリスマスの起源らしい。冬至は長かった夜が、少しずつ短くなっていく日、新しくなにかが始まる予感をだれにでももたらす日だ。キリストが生まれたのがいつ、という記録はないらしいから、後世になって、冬至をキリストが生まれた日にしたのだろう。
なるほどね。納得です。冬の夜が長い国、雪に閉ざされる国、針葉樹の黒い森、これらはクリスマスに欠かせない背景だ。だから冬至とクリスマスとの深い関係は、フランスやイタリアよりも、ドイツのほうがふさわしい。
ゲルマン神話や北欧神話では、冬至の祭のときに贈り物を運んできてくれる神が存在していたという。
ローテンブルグに泊まったのは、2011年6月14日、夏至だ。夜9時でも明るい。もっとも、1時間サマータイムになっている。この分だと冬至の夜は、どうしようもなく長いのだろう。
さてさて、時のたつのを忘れているうちに、夜9時になった。「宴会の館」の時計の人形が一気飲みをする時間だ。
窓が開いて人形の市長さんが3.5リットルのビールを飲み干している。
17世紀に30年戦争があったとき、市長の一気飲みで全市壊滅を免れたとか。その寸劇をやっているのだ。
この時間、後ろを振り返ると夕焼けだった。夜9時ですよ。人形を見に来た観光客も帰り始めた。
だが、この町はこれからも観光が続く。夜警で有名な町でもあるので、夜警の扮装のガイドさんが、夜景を案内するツアーがあるそうだ。さすがに私たち還暦世代は、寝てしまったが。
夜警さんグッズもおみやげになっている。マネキンも夜警の衣装。
さすが、城壁を作って自治権を持っていた都市ですね。
青い花がきれいだったので、おまけ。聖ヤコブ教会の近くに咲いていた。家がびっしりと連なる旧市街で、お花が地面に植えられているのは珍しい。
ローテンブルグの城壁の外に出てタウバー川まで歩く [ロマンティック街道]
2011年6月15日、ローテンブルグの朝を迎えた。
とてもいい天気だ。やった~。今日のスケジュールは午前中は、タウバーリビエラの散歩。午後1時20分のヨーロッパバスでアウクスブルグまで、ロマンティック街道を走る。
昨夜の一気飲みの時計台も青空の下で輝いている。
市庁舎前のマルクト広場は、まだ観光客はであるいていない。朝の光を浴びて生き返るようだ。
タウバー川の川淵めざして、歩こう。
タウバー川は、フランクフルトやビュルツブルグのマイン川と同じくライン川水系になる。マイン川とタウバー川の関係がよくわからない。
リビエラとは海岸の景勝地や避寒地のことをあらわすそうだから、タウバーリビエラとは、タウバー川を見下ろす景勝地という意味になるだろうか。城壁から50mほど標高差のあるタウバー川まで散歩道が整備されている。城壁の中は、人と家とがぎっしりと詰まっているが、城壁の外の渓谷側に出ると、さわやかな空気が流れている。
城壁を抜けて、渓谷の下に向かっていけば、なんとかなるさ、と歩いていく。素晴らしい景色だ。橋が見える。地図で確認すると二重橋となっている。皇居の二重橋はアーチが二つだけど、こっちはアーチが5個くらいある。どうなってんの?
鎖のついていないわんちゃんとジョギング。背景はぶどう畑。いい風景。
ぶどうの木をよくみてみよう。
二重橋に到着。橋の上からタウバー川を撮る。丘の上のほうの町並みはローテンブルグの旧市街だ。
サイクリングの親子にお願いして写真を撮らせてもらった。子供が4人もいる。それにお母さんだろうか。
川の水辺までやってきた。二重橋の意味がはじめてわかった。アーチが2段になっているのだ。近くには、小さなペンションのような宿泊施設が点在している。
帰りは町まで登らなければならない。壁にたどりつくまで、ひたすら登る。分岐があったら、登っている道を選ぶ。
町が近くに見えてきた。城壁が連なっている。さっきまでの青空が曇ってきている。昨日もそうだったけど、お天気はすぐに変わる。
障壁の門にたどりついたが、どの門なのか、地図をみてもよくわからない。地図にある名前のついた門ではないようだ。城壁の中に入ってしまえば、広場まではたどりつける。
城壁に沿って、野外劇場があった。すわ、ローマ遺跡か、と早とちりしかけたが、どうみても舞台や、階段状の客席が新しい。地図をみてものっていない。
帰国後、調べると、2008年にできた野外劇場・シュテーバーラインス塔野外劇場だと判明した。。どうりで地図にもないわけだ。右側の壁は城壁。
しばらく歩くと、昨日通ったプレーンラインに出た。撮影スポットとガイドブックに紹介されていながら、突然の雨振りで、写真を断念したところだ。私たちはツイテイル。再度、カメラを向けた。
だが、あいにくの逆光だった。空が白とびしている。
ローテンブルグ、堪能しました。
ロマンティック街道をアウクスブルグまで走る(ローテンブルグからディンケルスビュールを経て) [ロマンティック街道]
ローテンブルグからロマンティック街道を走ろうとすると、午後1時20分のヨーロッパバスに乗ることになる。時間があったおかげで、午前中は、たっぷりとローテンブルグの城壁を越えてタウバー川まで散歩できた。
さて、昼食をなににするか。ローテンブルグ名物のシュネーバルをいつか食べようとしていたのだが、結局チャンスが無かった。最後のチャンスが今なのだ。
で、昼食のかわりにシュネーバルを食べることにした。シュネーバルとはスノーボールのこと。
ヒモ状の生地をくねくねと巻いて、油であげている。トッピングに普通は粉砂糖をかけるから、スノーボールというのだろうが、町では、チョコレートをかけていたり、白いチョコレート風のものをかけていたり、いろいろなバリエーションがあった。大きさはだいたいどのお店でも同じくらい。結構大きい。これだけでおなかは満腹だ。
バス停でヨーロッパバスを待っていると、馬車が通りかかった。ローテンブルグで馬車を見たのははじめてだったので、すっかり興奮して馬車の近くまですっ飛んでいった。
だけど、ローテンブルグは小さい町だから、馬も仕事のしがいがないだろう。
バスがアウグスブルグに着くのは午後4時20分。3時間ほどかかる。
途中、ディンケルスビュールで30分の観光休憩があった。
ディンケルスビュールはドイツでは珍しく、第二次世界大戦による爆撃を受けていないので、古い建物が残っているという。
だが、30分では町の中心まで行って帰ってきておしまいだ。
建物は確かに今までみた中では最高に立派だ。木組みで7階建てもある。エレベータはあるんだろうか、と勝手な心配をした。痛い目にあっているからね。
ローテンブルグよりも建物が大きめ。
おもちゃの町のようだ。
ここは市庁舎。空に黒い雲がのさばってきた。だがお日様はさしている。こういうお天気は、日本では経験しないですね。西洋絵画の空だ。
というところで、時間切れ。なにしろ、バスは人数点検しないで、時間になったら出発するというから、時間は守らねばならない。カントの国だ。
ガイドブックをみると、ディンケルスビュールの見所は、もっと他にもたくさんある。きっと昔からの田園風景も残っているだろう。今度はここでもう1泊したいと思った。
さて、今度はバスから観光。バスはお客さんが5名程度なので、前の席を陣取ってカメラ遊びだ。
バスは、こんな門もくぐって、町を抜け出ていった。
次はネルトリンゲンで観光休憩が15分あるはずだったが、停まらないで、いってしまった。運転手さんに聞くと、途中混雑していたので、時間がなくなった、ソリー、とのことだった。あ~あ。
アウグスブルグでのスケジュールポイントは、午後6時まで開場しているはずの、市庁舎の黄金の間に滑り込むこと。なので、ホテルで旅装を解く間もなく、ホテルを飛び出し、黄金の間にまっしぐら。
すべりこみセーフでしたね。
光り輝く広間に圧倒される。カメラOKだった。
入り口の扉の上から天井にかけて。
天井の真ん中部分。大きすぎて全体は撮れない。
コーナーの壁から天井にかけて。
外に出て、あらためて、市庁舎を見上げた。
17世紀に建てられている。ドイツルネサンスの最高傑作だそうだ。徳川家康のころかな。