ペリトモレノ氷河は崩落を続ける [パタゴニア]
下の写真はペリトモレノ氷河の航空写真だ。
これもWikipediaから拝借した。
(著作権侵害、すみません、あまりにもきれいなので)
さすがプロのカメラマンの写真は素晴らしい。
氷河は湖を分断して対岸にぶち当たっている様子がよくわかる。
で、今、私たちはこのちょうど氷河の先端の陸地側にいる。
写真の一番右側の出っ張ったところにいる。
この写真をみて、つくづく思うのだが、なんという絶妙のピンポイントに氷河は流れてきているのだろう。
対岸のビューポイントからはすぐ目の前に広がって流れてくる氷河が見える。
このような構図は世界でもここだけじゃないかしら。
それに数年おきに、氷河が対岸にぶちあたって引き起こされる大崩壊と手前側の湖の大放流というおまけまでついている。
さて、その氷河と対岸の接点にあるビューポイントまで降りてきた。
もっと拡大してみると、いかに氷河が巨大かがよくわかる。
このビューポイントからみえるところで、しきりに氷河の小さな崩壊が起きていたので、カメラを構えた。
氷河が崩れる瞬間を撮ることはできなかったが、湖に落下したところを、かろうじて撮ることができた。
氷の塊が湖に落下して水しぶきがあがる。
持ち上がった氷がまた湖に横たわろうとするために引き起こされる水しぶき。
氷は沈む。
これで一段落。
と、思ったらまた大音響とともに氷が落下。
今度はカメラは間に合わないで水しぶきだけ。
じっとみていると本当にあきない。
時のたつのを忘れてしまう。
氷河と対岸の接点あたりは、氷が落下すると、対岸の岩にぶちあたり、氷が粉々に砕ける。
その破片が岩の上や湖に散乱している。
向こうに見える湖が分断されたリコ水道。
手前に氷の破片が浮いているのはアルヘンティーノ湖。
同じ場所からアルヘンティーノ湖の方を見る。
湖に浮かんだ氷の破片が、また美しい。
砕けたばかりの氷。
溶けかけた氷。
これは氷河の上のほうのとがった部分かなぁ。
どれもこれもきれいな破片ばかりだけど、写真を撮っていてもきりがない。
氷河の崩落もじっと目をこらして待っているときりがない。
こうして、どんどん時は過ぎていったのであります。
ペリトモレノ氷河の遊歩道に咲く花 [パタゴニア]
氷河の写真ばかりみていると、真冬に思えるが、実は春。
新緑の候、花々がいっせいに咲く季節だ。
遊歩道のまわりは、新緑だ。
木々の間から顔を出す氷河。
歩いていると、ときどき氷河が崩れる轟音が響き渡る。
ビューポイントをつなぐ遊歩道。
なんといっても花といえば、ノートラだ。
真っ赤な花と氷河の対比がおもしろいので、写真をたくさん撮ったが、案外、うまく撮れていない。
赤い色と輝く白は露出の調整が難しい。
花に焦点をあわせて背景をぼやかしてみたり・・・
背景に氷河の全体がわかる景色を入れてみたり・・・
2兎を追うもの、1兎もえませんね。
遊歩道に一番多いのが、カラファテ。
町の名前と同じだが、この木が多いので、町の名前がつけられた。
これは、パン・デ・インディオ。
インデアンのパン、という意味だそうな。
実際のところ、原住民はこれを食べていたそうだ。
これは、実は寄生植物だ。
木にとりついて、びわのようにふくらんでいく。
赤い葉っぱは寄生植物だそうだ。
木はカラファテ。
新芽のように見える。
これはなんだろう。
カラファテの実かもしれない。
この木は、遊歩道に緑を作っている、南極ブナ。
レンガと呼ばれていた。
その南極ブナの葉っぱにとりついているのは、寄生虫だそうだ。
中に虫が住んでいるそうだ。
まるで、木の実にみえるが、よくみると、葉っぱの上にくっついている。
キクのよう。
これはわからない。
これから調べます。
背景のぼやけた赤いのは、ノートロ。
黄色い花はランだと言っていたけど?
パタゴニアの虹 [パタゴニア]
11月25日
カラファテで2回目の朝を迎えた。
相変わらず風がきつくて、少し曇っている。
今日は、いよいよ氷河トレッキングだから、晴れてほしい。
さて、またペリトモレノ氷河まで行く。
ペリトモレノ氷河の近辺には、1軒しかホテルがないので、結局、カラファテを起点にして、往復することになる。
その1軒だけあるホテルは、ロスグラシアレス国立公園(氷河国立公園)の中にあり、一泊、10万円以上するらしい。
そこに泊まると部屋から氷河がみえるそうだ。
でも結局、氷河の近くは冷蔵庫の中とおんなじ、冷えると思うので、カラファテまで戻ったほうがいいように思う。
昨日も氷河の近くではお天気が悪くて寒かったが、カラファテまで戻ると晴れていた。
で、昨日と同じ道をまた1時間半ほどかけてペリトモレノ氷河まで行く。
途中で、バスの真正面に虹がかかっているのが見えて、虹撮影のためにバスは止まってくれた。
あたりは、一面の黄色いお花畑。
パラメラという花だそうな。
もっとよくみえるところまで登って。
虹って、天高くかかるものだと思っていたけど、山の高さより低い虹だ。
どうしたことだろう。
山の中腹にかかる虹を望遠側で撮ったら、家が見えた。
こういう虹ははじめて見た。
ガイドさんいわく、虹がかかっているということは、雨がふって水分があるということだそうな。
つまり雨模様。
このあたりのお天気の変わりやすいことは昨日よくわかったので、あんまりめげない。
もしかしたら強風で雨雲が飛ばされてしまうかもしれないし。
さて、氷河トレッキングにはまず船に乗って湖の対岸にいく。
その船の予約が午後2時だというので、午前中は、アルヘンティーナ湖の岸辺をハイキング。
今日は氷河から離れる方向で歩いていく。
遊歩道が整備されているが、逆に、その道をはずれることもできない。
ときどき氷河が崩落する轟音が鳴り響く。
一瞬、足が止まって、氷河を見る。
だが、もうどこが崩落現場なのかは、わからないほど遠くになっている。
遊歩道を降りたり登ったり。
氷河から遠いのと、雨模様のためか、観光客はほとんどいない。
私たちご一行様だけが、元気に歩いていく。
写真ではよくわからないが、遊歩道の両側には、満開の赤いノートロが咲いている。
強風で湖の湾に吹き寄せられた氷河の破片。
きれいだから拡大してみよう。
今日の昼食はお弁当なのだ。
お天気がよければ、このあたりでお弁当を広げるはずだったが、結局バスの中で食べた。