グレイ氷河のビューポイントまでハインキング [パタゴニア]
山が赤く染まる朝焼けに堪能した後、メインロビーの食堂で朝食をとる。
メインロビーの入り口は山小屋風だ。
ルピナスがちょうど満開を迎えようとしていた。
そのメインロビーの建物のガラスに映ったパイネの山。ちょっとおもしろい。
メインロビーから別棟の部屋までは、100m以上も離れているのだが、その途中にどこからきたのか、牛が3頭ほど、草を食べにきていた。ホテルで飼っているのでもなさそう。
建物が泊まった部屋のある棟。もちろんトタン屋根。内装は結構豪華。
さて、今日の予定は、午前中、グレイ湖のハイキング、午後は、パイネの角の麓までハイキング、そのあとは、パイネをはなれてプエルトナタレスまで行く。
グレイ湖の駐車場までバスで行く。バスから泊まったホテルの全容がよくみえた。
蛇行する川べりのあちこちにある建物は、別のホテルのロッジ。
で、私たちご一行様が泊まったホテルは、上の写真の一番左側の川べり。
前回記事で、湖のそばのホテル、と書いてしまったが、間違い。川でした。とても川にはみえないのだけど。
下の写真の水辺に一番近い建物がメインロビー、一番左側の大きい建物が泊まった建物。
バスは未舗装の山道をがたごとと走る。
バスからみえる丘は、真っ赤なノートロが満開だ。
枯れ木が散らかっているのは、40年前の山火事でやられた林の残骸かしら。
グレイ湖近くの駐車場でバスを降りて、そこからは往復4kmほどのハイキング。
林の中を進んでいく。
この橋は、定員6人なので、写真も撮らないで急いで渡る。
川の水は氷河が溶けた水なので、コバルトブルーだ。
カラファテの木に寄生している赤い植物。
林が切れたと思ったら、いきなり、パイネの山と氷山と砂浜があらわれた。
豆粒くらいにみえているのが人間。
砂浜を少し歩いていくと、遠くにグレイ氷河がみえる。
ここから11kmも向こうにあるそうだ。
カメラを思い切り望遠側にして氷河を撮った。手前のコバルトブルーのは、氷河から流れてきた氷山。
砂浜の山際にはパタゴニアンピー(パタゴニアの豆)が咲いていた。この花はどこにでも咲いている。
さすが、名前にパタゴニアンを冠しているだけのことはある。
この砂浜を渡って、向こうの林まで行き、そこから林に入って氷河の見えるところまでいくのが、コースだ。
で、この砂浜を歩かねばならない。
だが、強風で立っているのがやっと。砂地に足をとられる。なんというハイキングコースだ!
おまけにお天気も雨模様になってきた。
カメラを雨着のチャックの中にしまいこんで、ひたすら歩いた。
ということでもなくて、足元には氷のかけらがころがっていて、めずらしいので、拾っては投げ、透き通っているといっては、透かしてみたり、童心に返りましたね。
砂浜は1km近くあったのではないか。
強風が吹き荒れるグレイ湖 [パタゴニア]
グレイ湖の砂浜をえんえんと歩いて、ようやく林まできた。
ビューポイントまではさらに林の中を歩く。
林に入ると、風もいくぶんかやわらぐ。木の間からときどき氷山がみえる。
ゆっくり歩いて30分ほどで、ビューポイントまでたどりついた。
赤いノートロの花と氷河から流れてきた氷山と、遠くにグレイ氷河、申し分のない風景だ。
水辺の岩も模様がきれい。
氷河から流れてきた氷は、コバルトブルーの模様が入っていて、たとえようもなく美しい。
これくらいの氷山の寿命は、だいたい、2週間くらいなんだそうな。
こんなにきれいな模様も、あと10日ほどで、溶けてしまうのだ。
気温は10度を超えているし、雨もよく降るようだし、冬までは溶ける一方だ。
しかし、ここは、あまりにも風が強すぎ。
パタゴニアの風、パタゴニアの雲、ノートロの花、氷河、これら、全部、ここにある。
あまりにも風がきついので、そうそうに林に逃げ込んだ。
一人だけ、残っている方は、セミプロの写真家。頑張って、写真を撮ろうとしている。
だが、こんなに風が吹き荒れていると、私の腕くらいでは、ぶれてしまってまともな写真は撮れない。
林の木も風でなぎ倒されんばかり。
地図でみると、グレイ湖は氷河を西にして東に伸びているので、西風の通り道になっているんじゃぁないかしら。
ようやく砂浜まがみえるところまで戻ってきた。
この砂浜は、湖の中にある、今歩いた島と対岸を結ぶ道になっている。
氷河で削り取られた砂が、盛り上がってできたものだ。
砂浜に無事到着。
また、強風吹きすさぶ砂浜を歩いて対岸までわたる。
バスに乗って、今度はランチ。
今日のお楽しみは、下の写真にある島にあるレストランでのお昼だ。
ペオエ湖の真ん中にある。
パイネの山もてっぺんまで見えている。湖はコバルトブルー。
グレイ湖の強風を体験した直後に、こういう風景をみると、生き返る。
3050mのパイネグランデの山頂が、よく見える。
朝陽で輝いていた山頂は、やっぱり、ぎざぎざだ。
パイネの角もばっちり。
色が黒いのは堆積岩、その下の黄土色は、花崗岩。
1200万年前に地下から花崗岩が隆起し、その上の堆積岩が氷河によって削り取られて、この姿になった。
花の咲き乱れる島のレストランでランチ [パタゴニア]
ランチは写真の島にあるレストランで食べる。
島まで、バスを下りて赤い橋を渡る。車は通れない。
赤い建物がレストラン。水辺でパイネの山がよくみえるところに建っている。
写真の山はパイネグランデ。
レストランがある反対方向もいい景色。
ここでは青空まで流れている。
レストランからは、パイネの山々がばっちりみえる。
食事はいつものことながら、ビーフステーキにコーンスープ。
日本でビーフステーキというと、ずいぶんごちそうのように思うが、こちらでは、それしかない、という感じ。
日本の肉より味があっておいしい。
デザートはカラファテのアイスクリーム。
カラファテは飛行機でパタゴニアに降り立ったところの土地の名前だが、実のなる植物の名前に由来している。その実がクリームに練りこまれている。
さて、満腹になった後は、島のまわりをひとめぐり。
えにしだがあちこちに植えられていて、しかも満開だ。
正面の山はパイネの角、右端は、アルミランテニエト。
えにしだは黄色単一かと思っていたが、真ん中がオレンジのもある。
めずらしいので、拡大してみる。
ライラックも満開。パタゴニアでお目にかかるとは思っていなかった。
また、パタゴニアンピー。
以前にも登場したレディーズスリッパー。
この花、よく咲いているのをみかけるけど、本当に形が変わっている。
えにしだのトンネルをくぐる。日本でみるえにしだの何倍もの高さがある。
また赤い橋を渡って待っていてくれたバスに乗った。
花の背景がいつもパイネの角ばかりなので、パイネグランデも入れて、最後の記念撮影。
左がパイネグランデ、3050mで、この辺の最高峰。真ん中がパイネの角といわれているクエルノスデルパイネ。右端はアルミランテニエト。