メダイヨンマンション ~ゴールドメダルで飾られた建物 [ウィーン・プラハ]
マヨリカハウスの隣にあるのがメダイヨンマンション。ゴールドメダルが壁に飾られているので、そのように呼ばれています。
これもユーゲント・シュティール(アール・ヌーボー)を代表する建築家のオットー・ヴァーグナーにより1890年代に建てられました。
100年以上金色に光っているということですね。
ひさしもきれいです。
メダルには女性の顔が彫られています。ひとつづつ全部、表情が異なっています。
ちょっと大きくしてみると・・・・・
あるものは下向きの顔・・
あるものは喜びをかみしめているような顔・・・
上部の葉っぱ。これはなにを意味するのでしょう?
下部はゴールドの雫かな?
3階にとりつけられている手すり。落ち着いたグリーンがゴールドと絶妙の取り合わせです。
この建物は2面が道路に面しています。その角の部分。この角部屋にはどんな方が住んでいるのか、と思わないではいられないぜいたくな雰囲気。
拡大してみます。真ん中の窓があいているよう。
この建物のエレベーターホールは大変見ごたえがあるものなんだそうですが、住民の方しか入れないのだとか。
建物の上にある彫像はなにかを叫んでいますね。100年前の作者はなにを伝えたかったのでしょうか。
メダイヨンマンションの道路をはさんだお向かいも歴史のある建物らしいです。ウィーンではよくみかけるタイプです。
ナッシュマルクト ~ウィーンの市場 [ウィーン・プラハ]
ケッテンブリュッケンガッセ駅からカールスプラッツ駅の間はウィーンで一番大きな市場、ナッシュマルクトがあります。小さなお店が集まった形。上はお花屋さんの花。水仙の色が少し変わっています。
マヨリカハウスなどの豪華マンションの前が大通りになっていて、それと平行してお店の通りがあります。
朝早かったのでまだ人通りはそれほどでもありません。
それにしても品物が豊富なこと。ホワイトアスパラやびわなど山と積まれています。
アーティチョークもどっさり。
スターフルーツやタマリロは南国の果物のはず。
パッションフルーツも。ミニトマトは枝をつけて並んでいます。
これはどうみてもほおずき。どうするのでしょうか。
その隣はタマリンド。これはフィリピンでタマリンドスープとして食べたことがあります。それがどうしてウィーンにあるのでしょう?
お、ルバーブがありました。
こちらはお惣菜。白いのはチーズでしょうか。パプリカのチーズ詰め、モッツァレラチーズの生ハム巻きといった感じ。
お豆腐みたいですが、やはりチーズではないでしょうか。上にのっかっているのは何なんでしょうね。予定が詰まっているので残念ながら買って試すわけにはいきません。
これは日本だとお味噌。でも色がいろいろ。なんでしょうか。
これは香辛料。こしょうなどなんでも揃っていました。
こんなのもありました。
ゼツェッシオン(分離派会館) ~金のキャベツ [ウィーン・プラハ]
ナッシュマルクトを歩ききったところにゼツェッシオンと呼ばれている建物があります。頭に金色の丸いものがのっかっていて、びっくりします。
よく見てみよう。
金色の葉っぱですね。
「時代には時代の芸術を、芸術には芸術の自由を」と書いてあるらしい・・
ゼツェッシオンとは分離するという意味らしいですが、つまり、今までの芸術家たちに仲間に入れてもらえなかったクリムトなどが新しく分離派を作りその拠点を作った、ということだそうです。展覧会などに出してもらえないので自分たちの会館を作り、ここを活動の拠点にしたそうです。
建物はユーゲントシュティール様式で、オットー・ヴァーグナーの弟子の設計。ユーゲントシュティールはフランスではアールヌーボーと呼ばれ、ウィーンではゼツェッシオンがそれに当たるらしいですが、それぞれニュアンスは異なっているそうです。フランスのアールヌーボーは甘美、ウィーンはドイツのユーゲントシュティールより優雅で流麗だそうな。
この建物を作ったとき、街の人たちは驚いてしまい、「金のキャベツ」と呼んだとのこと。
芸術には自由を、の文字の下にこのメドゥーサのレリーフがあります。分離派の守り神のつもりなのでしょうか。クリムトはメドゥーサにはこだわりがあったようですね。ギリシャ神話の美女ではないところがゼツェッシオンらしいということでしょうか。
横の壁にも細い線で絵が描かれていますが、これはクリムトらしさを感じます。
入り口の扉は閉まっていました。扉もクリムトの手になるそうですが、写真ではよくわかりません。扉脇のとかげの彫像がなんとなくクリムトらしいですが。
ここは、今、現代美術館になっています。地下にはクリムトのベートベンフリーズがあるのですって。見られなくて残念。
近くにある建物は19世紀のウィーン風。
これも、
これも、神話に出てくる神様の彫像が建物に出てきます。
こういう中でゼツェッシオンの金のキャベツはまったく異様に感じられたことと思いますが、今みても斬新なイメージを保っているところがさすが、クリムト一派ですね。
ゼツェッシオンの迎え側にある建物。これはまたウィーンの19世紀でもなく、ユーゲントシュティールでもなく、なんだろう? と思って入り口に回ると・・・
ウィーン工科大学でした。なんとなく納得。