オペラ「薔薇の騎士」 [ウィーン・プラハ]
オペラ座にいよいよ入場。胸は高鳴ります。
演目はリヒャルト・シュトラウスの「薔薇の騎士」(ローゼンカバリエ)。ウィーンを舞台にしたオペラをウィーンで鑑賞することができる幸せをかみしめます。
これがチケット。
座席は左側のボックス席2階の舞台から4番目。ちょうど写真に写っています。
ボックス席は3段あり、その上は天井桟敷席が2段。その天井桟敷の後ろにバーがあって、立ち見の場合はここになります。
ホールの天井には大きな照明が輝いています。
私の席から、ちょうどオケピットがよく見えます。最初は平土間席(真ん中の席)を予約しようとして、取れなかったのです。平土間席ですと音も舞台も最高によくなりますが、オケピットはみえません。
オーケストラがよく見える席になって、結果としてはそのほうが良かったのでした。
ボックス席ははじめて。
ひとつのボックスの最前列は3席あります。その一番右側が私の席。
左の2席はドイツから来たというご夫婦。もう同じ演目で3回目だと言っていました。どうりでブラボーのタイミングもばっちりでした。
ボックス席は最前列3席、次の列が2席、さらにその後ろに1席、合計6名分の座席があります。最前列は大変よく見えるいい席ですが、その後ろになると、かなり見通しが悪くなってしまいます。一番後ろだと、ほとんど見えないのではないかしら。
ボックス席の最前列はちょっとしたテーブルがあって、そこに歌詞の逐次翻訳が出るようになっています。ドイツ語から英語でした。英語もさっぱりだめなのですが、それでもずいぶん助かりました。
ボックスにはコート掛けや、物を置ける長椅子も設置されていました。
写真は、私のボックス席を後方から撮っています。前の右席にバッグのひもが見えているところです。深紅のビロードがとても高級感にあふれていました。左に置いてあるバイオリンは私のもの。
記念にパンフレットも買いました。B5のさらに半分くらいの小ささです。色が変わっています。
ドイツ語でわからないだろうと思っていましたら、なんと、英語と日本語であらすじが書いてありました。小沢征爾さん効果でしょうか。
小沢征爾さんはここの音楽監督です。なんでも年間25回はオペラを指揮することとか、年間5ヶ月はウィーンにいること、自分が指揮しない演目にも目を見張らすことなどの取り決めがあるらしいですよ。
さて、シュトラウスの「薔薇の騎士」ですが、「フィガロの結婚」にそっくりのどたばた喜劇風オペラです。
最初の幕があくとベッドがあり、元帥夫人とその愛人のオクタヴィアンが朝、目覚めるところから始まります。オクタヴィアンは、後で女装をしますが、女性のメゾソプラノの役です。
当時はワーグナーの世界救済をテーマとするシリアスな楽劇が一世を風靡しており、聴衆は、モーツアルト時代のオペラの軽さを望むようになっていました。そこでシュトラウスはフィガロのようなオペラを作ろうとしたのです。商業ベースにのるオペラとして、緻密な計画のもと、軽い喜劇風にするべく、周到に作られました。シュトラウスは世の中の動向に敏感に対応する人だったようですね。
軽いオペラとはいえ、やはりシュトラウスらしいホルンが鳴り響いており、音楽も堪能します。オペラ座の管弦楽団は、職人芸的に楽しく音楽を作ります。この管弦楽団はウィーンフィルの母体でもあるのですね。
さて、休憩時間は、オペラ座の探検です。
着飾った人たちがそぞろ歩いている中で、カメラぱちぱちというのは、どうも具合が悪くてあんまり撮れませんでした。
ここの天井。
脇の入り口階段の天井もきれい。
2階席バルコニー。女性像がいいのですが、暗くてよく撮れません。
正面入り口。カメラ撮影をしている人がいたので、真似してしましたが、修道院の僧服を着た方が登ってこられたので、あわててカメラを引っ込めました。
とうとう終わってしまった・・・・
薔薇の騎士はうちにCDもDVDもありますよ。ウィーンの上流階級の言葉遣いなので、ドイツ語が非常に難しいんですよ。内容は楽しいし、衣装が綺麗ですよね!
by めぎ (2008-05-01 05:51)
最初の写真を見始めた(何階席もあり 天井が高い)・・・
オペラが全くわからない私も胸がわくわくしました。
これは何と言う状態なのか 自分でも説明が出来ない心持に。
ましてや adaさんは苦労してのチケット・・・きっと楽しまれた事でしょう。
記事からも読み取れますが・・・それこそ もう一度 ゆっくりと読み返して
みます。
by ララアント (2008-05-01 09:14)
すごぉ~い!(^^)!
とっても素敵な席で!
オペラ座の中も素敵ですねぇ~
by いとお (2008-05-01 11:06)
素敵な体験をなさったのですね。
羨ましい限りです。
by tmykj1 (2008-05-01 12:23)
オペラ座は映画でしか見たことありませんでしたが、こうして
adaさんが写された写真を見せていただくと、凄い所ですね、
こんなに豪華な劇場で、オペラを鑑賞されたなんて
一生の思い出ですね、天井や内装は、お城の内部の
ようですね。
by wakatate (2008-05-01 20:07)
めぎさま
上流階級は言葉遣いが違うのですか! 英語より階級意識が強い言葉なんでしょうか。どちらにしてもさっぱりわからない。楽しいオペラですから言葉がわからなくても感じがつかめますね。
ララアントさま
ウィーン国立歌劇場の日本公演はときどきありますので、日本でも楽しめますが、現地のほうが、気軽にみなさま楽しんでいます。日本で言うと歌舞伎みたいなものですね。
いとおさま
ボックス席は日本にはありませんから貴重な経験でした。
tmykj1さま
人生、どこか楽しめるところがあってもいいのじゃないかと思って・・・・
wakatateさま
この劇場は世界でも3大オペラ座のひとつに数えられるほどの豪華さなのです。ハプスブルク600年の間に、民衆の楽しみまで蓄積があることを思い知らされました。
by ada (2008-05-01 22:58)