イギリス領北アイルランド、ベルファストではミュージックパブへ [アイルランド]
タラの丘、ニューグレンジの古墳、ハイクロス(ケルト十字)と、アイルランドの祖先の遺跡に敬意をはらっての訪問のご挨拶は、無事済ませた。
一路、バスはイギリス領の北アイルランドへ向けて走る。
別の国に入ることになるのだが、バスで走っていてもどこで、入国したのか、わからない。
国境はないのだ。
標識からアイルランドのネイティブの言語であるゲール語が消え、表示がKmからM(マイル)になるから、国境を越えたことがわかるとのこと。
風景はずっとこんな感じ。
緑にあふれていて、エメラルドの国と言われていることを再認識する。
白い点々は羊。
交差点は、ロータリー方式が多く、直進する場合でも、そこで、スピードを落とさねばならない。
馬車の時代のなごりの交差点だと思うが、メリット、デメリットがあるようで、現在でも残っているということは、それなりの効用もあるのだろう。
ベルファストが近づいて、住宅が見えてきた。
今にも雨が降りそうなお天気になって、写真がうまく撮れない。
市の中へ入ってきた。
道路の歩道と車道の側溝が、青、赤、白の三色で塗られているのは、ここが、イギリス領であることを主張している。
主張しなければならないほどに、アイルランド人が多く、ここは、イギリスからの入植者の領地であることを示す必要があるということだろう。
ここに先祖代々住んでいるアイルランド人はどう思うだろう。
この三色で塗られている場所は、ごく一部だけのようだった。
さて、ベルファストの中心にあるホテルに到着したのち、夕飯までの1時間ほどを使って、町の探検に出かけることにした。
夕方の6時ころだったのだが、さすがイギリス、もうお店はほとんど閉まっている。
2階建てのバスがたくさん走っている。
住民は、バスをよく使っているようだ。
シティホールの建物が見えたので、行ってみよう。
100年ほど前に造られたというこの威容はどうよ!
彫刻もすごい。
軽く町を散歩した後は、お楽しみの夕食。
もちろん、黒いビールのギネスで始める。
アイルランドでは毎晩、ギネスを飲もう、と張り切っていたのは、ご一行様のなかでは、どうやら私だけのようだった。
食事には、毎食スープがついていたが、これがおいしいのなんのって。
下の写真はにんじんスープ。
まず、ギネスを口にして、写真を撮るのを忘れていたことを思い出した。
だから、ギネスの泡が減っている。
夕飯の後、近くのパブ、ロビンソンズへ繰り出した。
アイリッシュ音楽つきのパブに行ってみたかったのよ。
お兄さんがギネスを注ぐ手つきをほれぼれしながら見とれてしまった。
これが、注いだばかりのギネス。
細かいクリームのような泡ができている。
夜の10時から、音楽が始まるというので、それまで待つことにした。
お店は人でいっぱい。
ミュージシャンが入ってきて、バイオリニストがいたので、写真を撮らせてもらった。
バイオリンやギターはとっても上手だけど、昼間は、働いて、夜だけミュージシャンだそうな。
しばらくは音楽だけだったのだが、そのうち、お客さんの歌が入ったり、ダンスまで始まった。
女性の若いお客さんはアメリカから来たと言っていた。
ずいぶんご機嫌で歌を披露していた。
アイルランドはなんといってもアメリカからの観光客が多いらしい。
ご先祖さまの国を見に来るのだろう。
アイルランド系移民の子孫が世界中に7千万人いることの強さを垣間見た。
かくして、深夜まで、アイルランドの長い長い1日目を楽しんだのだった。
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