アルゼンチンからチリへ大移動 [パタゴニア]
11月28日
エル・チャルテンでの2日目の朝を迎えた。
今日はいよいよアルゼンチンから国境を越えてチリまで行く。
エル・チャルテンからは、またカラファテまで戻り、そこからチリとの国境へ向かう。
エル・チャルテンのほうを振り向くと、ウエムール山(2677m)の山すそが見える。氷河も流れている。
ビエドマ湖の向こうの山も今日はくっきり。
ラ・レオナのお店もくっきりとみえる。
雲が、めずらしくぽっかりと浮かんでいる。いつもは、雲は流れているのだ。
アルヘンティーナ湖もお天気がいいせいか、いよいよコバルトブルーだし、氷河のかけらを浮かべている。
荒野には羊が放牧されている。
パタゴニアは、羊毛の大生産地だ。
子羊がたくさんいる。
大きい羊は毛刈りされたばかりとみえて、ぼわぼわ。羊らしいまんまるの姿にはほど遠い。
羊は毛を刈らないで、ほうっておくと、どんどん毛が伸びて、やがて、毛の重みのために、動けなくなり、餓死するのだそうだ。
だから毛を刈ることは、人間と羊のウィンウィン関係ということになる。
午後3時過ぎに、ようやくアルゼンチンの国境まで来た。
1時間ほどエスペランサでレストランによったり、あちこちでたっぷりとトイレ休憩やカメラストップをとったとはいうものの、朝、8時に出発して、7時間もかかっている。
国境をどうやって越えるのか、興味津々だったのだが、アルゼンチンの出国検査が終わると、またバスに乗った。
なんと、国境の緩衝地帯が7Kmもあり、そこをバスで通り抜ける。
ケニアからタンザニアに国境を越えるときは、明確に線があって、そこを歩いて渡ったことを思うと、ずいぶん違う。
緩衝地帯の中間地点あたりに、ここからチリというような看板があった。
そして、入国検査を受けた後、しばらくお土産屋で時間調整をする。
チリの入国検査は、非常に厳しいと聞いていたが、荷物をX線にかけただけで終わった。
この入国検査の建物のまわりは、1軒のみやげ物屋くらいしか建物は無い。
ここで、アルゼンチンから乗ってきたバスは、引き返す。
チリ側で用意したバスに乗り換える。
ケニア、タンザニア間の国境越えも同じく、バスを乗り換えた。
ガイドさん、運転手さん、すべて変わる。
チリに入っても、しばらく景色は同じ。
バスは、パイネ国立公園に向けて、走る。
アンデス山脈の山懐に入るにつれて、景色が豊になってくる。
下の写真の湖は、サルミエント湖。
アルカリが強いので、湖畔にストロマイトという藻が石化したものが、白く見えている。
お~!
ニャンドゥーの親子だ。
ニャンドゥーはダチョウの仲間で、パタゴニアではそう呼んでいる。
大きいのが、オス、父親。こどもを10羽以上、引き連れている。
ニャンドゥーは、オスが子どもを育てるのだそうな。
「あの~、お母さんはなにをしているのですか?」
と、ある人が質問をする。
すかさず、ある男性いわく。
「そのへんで遊びまわっているんだろ~。人間と同じだよ」
でも、ホント、この子たちの母ちゃんはなにをしているんだろう?
みんなのために食べ物をさがしているのかなぁ。
さて、ニャンドゥーだけでなく、グァナコもよく見かけるようになった。
グァナコと書いているが、発音は、ほとんどガナコ。
リャマと同じくラクダの仲間。
アルパカとも近い。
アルパカの毛は羊毛よりも高いが、グァナコの毛はさらに高級なんだそうな。
そのために乱獲されてだいぶ減ってしまったらしい。
とても優雅な姿をしている。
パイネには湖が多いのだが、コバルトブルーで美しい。
山も近くに見えるようになって、いい感じ。
湖にブラックネックスワンがいた。
日本語では黒首白鳥か? 黒だの白だの、なんだかヘンだ。
首が白いのは、白鳥と普通に呼んでいいのかしら。
ラ・レオナで買ったじゃばらの図鑑によると、コスコロバスワンのようだ。
小さな湖なのに、白波がたっているのは、風が相当、きついせいだ。
だけど、どうして、こう2羽で仲良くしてるんだろう。オスとメスなのかなぁ。
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