SSブログ

旅の締めくくりはバイエルン国立歌劇場で [ロマンティック街道]

とうとうこの旅も終わりだ。最後のしめくくりは、バイエルン国立歌劇場で、バレーを見る。本当は、オペラがあればよかったのだが、この日はバレーだった。それでも演目は「眠れる森の美女」だから、大満足だ。

ここのオペラハウスのスナックを食べるということも目標のひとつだった。お安くておいしいんだって。で、ロゼワインとカナッペを夕食代わりに食べた。

少しばかりおしゃれをして、高いテーブルで立ったまま、食べていると、オペラハウスの常連の気分になった。

それにしても、ロゼワインってこんなになみなみと注ぐものなの?ちょっと多すぎ。

IMG_3794wp.jpg

パンにチーズがのっているのだけど、安くておいしかった。ドイツのパンはほんとうにおいしい。ワインとパンとチーズの夕飯って、ドイツ式なのも気に入った。

さて、座席は、右側ボックス席2階。とてもいい席だ。座席からはこんな風に見える。

IMG_3795w.JPG

ヨーロッパの劇場は、座席の間に通路がないところが多い。ここもそうだ。開演間際に走りこんできたりすると、その列のみんなに立ち上がってもらって、自分の席まで行かねばならない。日本では消防法でこういうのは、だめなんじゃないかしら。

オケピットがよくみえて嬉しい。オケピットとはオーケストラボックスのこと、ピットとは穴とかくぼみのことだって。

IMG_3800w.JPG

後方に目を転じると・・

IMG_3799w.JPG

天井は、案外、あっさりと仕上げられている。第二次世界大戦では外壁だけが残ったというから、内装は、簡略化されているのだろうか。

IMG_3802w.JPG

パンフレットを買う。全部ドイツ語だ~。ウィーンのオペラ座は、英語に加えて日本語まであったのに~~。あれは小澤征治さん効果かな。

ドイツ語でお母さんのことをムターというのを大そう気に入っているのだが、バレリーナは、ムターとはぜんぜん違うイメージだ。どうしてムターの国にこのようなスリムな妖精が育つのだろう。

20110826バレー表紙.jpg 

当日用の解説パンフレット。

20110826バレーIMG_0001.jpg

日本では「眠れる森の美女」というが、英語ではスリーピングビューティ、ドイツ語ではDornroshenらしい(ウムラウト省略)。作曲したチャイコフスキーのつけた原題は、Спящая красавица。これ、コピペ。いずれにしても日本語が長すぎる。森なんてどっから持ってきたんだい。ロシア語、知らないけど、原題にも森なんてなさそうじゃない。

いよいよ始まる。

Adaはオケピットで「眠れる森の美女」を弾いたことがあるのだが、バレーを見るのは初めてなのだ。オケピットで弾いていると、舞台はみえないし、バレリーナが飛び上がって着地したときのドスンという音が聞こえるだけだ。この着地にあわせて指揮棒を振り下ろすので、指揮者は、バレーの流れを熟知している必要がある。

一方、弾くほうは、バレリーナによって、着地タイミングや回転タイミングが異なるので、普段の練習どおりにはいかないし、途中で拍手が入って、進行がずれたりするので、頼りは指揮者だけである。

休憩時間は、劇場の探検だ。まずオケピットを見に行く。バイオリンを置いたまま休憩に入っている。

IMG_3808w.JPG

こういう風景は、日本ではみたことがない。以前、ウィーンのムジークフェアラインでウィーンフィルの演奏を聴いたとき、やはり休憩時間にバイオリンを置いたままになっていたのをみて、驚いたが、ここもおんなじだ。

日本ではバイオリンといえば、プロだったら数百万円以上のものを使っている。だから、肌身離さず持ち歩く。

本場の人たちのバイオリンはどうなっているのかしら。しかし、考えようによっては、オケピットは大変安全な場所でもある。聴衆から見えるところだが、手は届かない。オケピットへの出入りも厳重だ。

くるみ割り人形やシンデレラ、ロメオとジュリエットなどのバレーに比べると、「眠れる森の美女」は、公演時間が長いのでも群を抜いている。全部で3時間を越える。この間、演奏者は、一糸乱れぬ団体行動をとるために、指揮者を見続けて、過度の緊張を要求される。大変な肉体労働でもある。しかもオケピットという暗い、表には見えないところで縁の下の力持ちに徹しなければならない。

それにしても、みんな軽々と弾いていた。プロだから当然か。

オケピット真上から劇場を見渡す。

IMG_3810w.JPG

とうとう夢のようなバレーが終わってしまった。

旅も終わりだ。

明日の14時過ぎの飛行機に乗るから、朝にはホテルを出発だ。

マリエン広場の市庁舎はライトアップされていた。雨は止んでいた。

IMG_3821w.JPG

バイエルン国立歌劇場の音楽監督は、ケント・ナガノ。日系四世のアメリカ人だ。

今年は日独交流150年にあたるそうで、記念行事として、バイエルン国立歌劇場の日本公演が、この9月から予定されている。Adaはワーグナーのオペラ「ローエングリン」のチケットを手に入れた。

だから、またバイエルン国立歌劇場に会える。

今度は日本で会いましょう。

飛行機から夕焼けがきれいに見えていた。

IMG_3833w.JPG

これをもちまして、ロマンティックツアーの旅行記は終わり。

 


コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

コメント 1

みほ

>ada様
私とは、比べ物にならないくらい、格調高いソネブロですね。もしかして、Facebookおやりでしょうか?私も、最近Facebookとスカイプを始めました。そちらで、お会いできればうれしいですね!
by みほ (2011-08-28 06:15) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。