２頭立ての馬車、フィアカー

最初にシュテファン寺院まできたときに、２頭立ての馬車がたくさんいるので、驚いてしまいました。なにしろ、ここのところ、馬なんてお目にかからなかったので。嬉しくなってしまって、ついつい、写真を撮りまくりました。

シュテファン寺院の表側は、ウィーンでは一番、人混みの多い場所。

ところが、少し脇にまわると、この通り、２頭立ての馬車がずらーっと並んでお客さんを待っています。

おや、スカートをはいた馬も。

黄色の帽子がかわいいよ～。

茶色の馬も、白い帽子に紺色の馬車でちょっとおしゃれするとかっこよくみえますね～。

かっこいい帽子の御者。ネクタイもかっこいい。これはお決まりのスタイルらしいです。

こちらはシェーンブルン宮殿の馬車。長い髪のお兄さんがかっこいい。

ウィーンの２頭立て馬車は、フィアカーと呼ばれて、観光客には大人気。

この、フィアカー、新しく商売を始めるのは、大変らしい。なにしろ、維持するのに、結構、お金がかかるのだそうです。車も少数生産だから高くついてしまう。馬を２頭も食べさせなければならない。

なにより高くつくのは、厩舎を郊外に持つことなんだそうな。リンクシュトラッセ（環状大通り）の中に、厩舎を持とうものなら、たちまち臭いのために苦情が出てしまうし、第一、空いている土地などないので、郊外に厩舎を持たざるを得ない。

ところが、フィアカーの職場はシュテファン寺院を中心とするリンクシュトラッセの中。

馬を電車に乗せるわけにもいかないので、毎日、シュテファン寺院まで、馬は自分の足で通勤しなければならない。となると、遠くに厩舎を持つこともできないので、勢い、近郊の土地代が高いところに住まざるを得ない、ということらしいです。

だから、フィアカーへの新規参入は資本がかかり、難しい。

馬は毎日、郊外の厩舎から朝早く、リンク内まで歩いて通勤し、夜遅くに、また歩いて厩舎に戻っていくのだそうです。ご苦労様です。

馬は生理現象の結果を道路にぽとぽと落としていくのですが、馬の職場は観光客の多いところでもあり、そのために観光客に嫌われたのでは元も子もないので、フィアカーの集まりの組合で、自主的に掃除をしているそうです。

今回は、時間がなくて、フィアカーに乗れませんでしたが、とても高いのだそうです。

でも、人間一人と、馬２頭の食べ物、住む場所、清掃費の費用がかかることを考えると、タクシーより高くても当然といえます。

コメント 6

おはようございます。

きれいな馬（馬車）ばかりですね。
馬車が街に溶け込んでいるのに驚きです。
先日 観た「毎日　モーツアルト」でも　この馬車の御者に
質問していました。
「楽しいから　まだまだ続けるよ！」って。
とても　経済効果ありってところでしょうか。
by ララアント (2008-05-30 08:16) 

ヨーロッパは観光馬車の多いところですが、馬たちにとっては大変な重労働だろうなあ・・・と思いますね。夏は炎天下の下、冬は凍えるような雪の中でも働いているのです。しかも、どこも、町の中心部まで通勤しているのですものね。
私も未だにウィーンでフィアカーに乗ったことがありません。数年前、アントワープで乗りましたが、なかなか気持ちよかったですよ。
by めぎ (2008-05-30 15:55) 

御者の帽子もかっこがいいけど、お馬さんの帽子も
それぞれデザインが変わって可愛いですね、
こんなに近代的な街のなると、二頭立ての馬車もいずれ
無くなる運命でしょうか？
by wakatate (2008-05-30 17:38) 

素敵ですねぇ～
こういうところはやはり馬車って
すごい似合いますよねぇ(^^)
by いとお (2008-05-30 21:23) 

ララアントさま
御者の仕事は大変人気があるそうですね。かっこいいのだそうです。ネクタイをきっちりとしめて、紳士の帽子に紳士のスーツですからね。貴族につかえるスタイルなんでしょうね。

めぎさま
そういえば、馬車には一度も乗ったことがありません。人力車はあるのですけど。馬車のほうが早いし、乗る場所が高いので見晴らしもよさそうですね。

wakatateさま
馬車は観光用ですから、きっとなくならないと思いますよ。昔のままの道路ですから幅が狭く、車はかなり制限されています。馬車も狭くて厳しいと思いますが、スピードが車ほどではないので、なんとかもちこたえているように思えます。

いとおさま
馬車ってかっこいいですよね。新宿あたりだとまったく似合いませんですけどね。
by ada (2008-05-31 00:45) 

なるほど。馬車ってそれであんなに高いんですね（値段が）！
小学生の娘にせがまれてローマで乗ったことがあるのですが、すごく高くて、その時は観光客相手のぼったくりだと思いましたが、ａｄａさんのご説明を読めば、なるほど致し方ないんだなと納得しましたわ＾ー＾
高くして構わないから、馬にちゃんと良い待遇をして欲しいです。
by もとこさん。 (2008-05-31 02:39)