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海を眺めながら、エリカの咲くコネマラ国立公園の丘を歩く [アイルランド]

コネマラ国立公園の中にある小高い山、ダイヤモンドヒルは、445mの高さだ。そもそもアイルランドには山らしい山はそれほどないのだ。最高の山が1041mだそうだ。

そのダイヤモンドヒルのふもとを散策する。
道がよく整備されており、視界が開けていて、気持ちのいい散歩道だ。
下の写真の真ん中より下あたりに見える柵に沿って散歩道がある。
1.5kmコース、3kmコース、山頂までのコースなど、わかりやすく表示されていて、案内してもらうこともなく、マイペースで歩ける。
少し登ると、バルナベルグ湾が見えてくる。
写真の左にある屋根はビジターセンター。

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道のいたるところにエリカが咲いている。少し時期が過ぎた感じもする。

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エリカは、ヒースと呼ばれる植物になるらしい。
ヒースというのは、エミリー・ブロンテの小説、嵐が丘のヒースクリフですっかりおなじみだ。植物の固有名詞かと思っていたのだが、そうでもないらしい。

調べたところによると、ヒース(heath)とは、本来はイギリス北部、アイルランドなどにおける荒地のことなんだそうである。その荒地には、背の低い植物が群生するが、そのような植物のことを指してヒースと呼ぶそうなので、どちらかというと一般名詞に近い。花のヒースは農耕に向かない痩せた土地、泥炭地によく生えるそうだ。

それにしても、エミリー・ブロンテはヒースクリフなんて名前を主人公につけて、あまりにも、そのものずばり過ぎるように思うけど。

さてさて閑話休題。
だいぶ登ってきた。湾がよくみえる。

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こんな花も咲いていた。これはヒメヒオウギズイセンかな、ちょっと花がすくないけど。

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エリカの後景に、バルナベルグ湾を置いてみたけど、いまいちかな。

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このネギ坊主みたいな花の名前は、わからない。

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また、ずいぶん登った。

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これは、なんの花か、まったくわからない。実かしら。

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上を見上げると、大きな岩がごろごろ。

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ハイキング道路はこんな感じ。迷いようがないほどの1本道。

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湾を眺めたり、道端の花の写真を撮りながら、のんびりと歩くと生き返るようだ。人が少ないのがいい。それにしても、なんだってこんなに大きな岩が山の上にあるんだろう。

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休憩中のグループがいたので、写真を撮らせてもらった。

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荒れた土地に咲く、ヒース。なるほどね、ヒースクリフのイメージ、そのままだ。

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道は、まだまだ続く、全部で3kmあるからね。

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緑の草か木はなんだろう、エリカとお似合い。

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9月らしく、ブラックベリーの葉が落ちていた。

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石灰岩の上に、かろうじて土がのっかって、草が生えている感じ。

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エリカの咲く道は、まだまだ続くが、もう海はみえない。

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エニシダも咲いている。南米のパタゴニアにもたくさん咲いていた。パタゴニアのパイネに咲いていたえにしだはこちら。パイネのエニシダは背が高くて、色鮮やかだった。

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もうすぐハイキング周遊コースはおしまい。雨が降らなくてよかった。

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山を下りてくると、ブラックベリーがあちこちに生っている。

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これは確かにヒメヒオウギズイセンだわ。

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コネマラ国立公園からゴールウェイへ [アイルランド]

コネマラ国立公園のダイヤモンドヒルの山腹を1時間あまり、ゆっくりと楽しんで、バスは、今宵の宿泊予定のゴールウェイに向けて出発した。お天気は、曇り空だったが、バルナベルグ湾まで見通せて、ちょうど良いハイキング日和だった。バスの運転手さんの間違いで、国立公園をぐるっとまわってしまったのだったが、1時間ほどの遅れは、日没にも十分間に合う時間だったので、それもよかった。

バスはしばらく国立公園の中を走る。

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今、バスはアイルランドの西の海岸沿いに南下している。この近くの東のほうには、コングという村があって、映画作りで有名らしい。今回は残念ながらコングへは行かない。

映画監督のジョン・フォードの父親は、アイルランド出身だ。ジョン・フォードは、アカデミー監督賞を4回ももらっているのだが、そのうちのひとつ、「静かなる男」は、コングで撮影されたそうだ。ジョン・ウェインが主役で1951年撮影。アイルランドへの強い思い入れを持って作ったという。イギリスからきた撮影のスタッフがあまりの景色のよさに映画撮影もままならかったという逸話も残っているそうだ。いつか映画をみてみたいものだ。

ジョン・フォードは、自分のルーツを探るために、アイルランドに行き、父親の甥に会いに行くのだが、そのとき、その甥は、イギリスから首に賞金をかけられ、この地域に潜伏していた民族運動家だったそうだ。それでも会いに行ったほどだから、よほど、アイルランドにこだわっていたのだろう。ジョン・フォードが甥を探していたのは、1920年のころだから、アイルランド独立戦争勃発の1922年のちょっと前のことになる。

ジョン・ウェインもアイリッシュ系だが、その相手役を演じたモーリン・オハラも、これまたアイリッシュ系。
ちなみに、オ・・という名前はアイルランド系だそうだ。オというのはなになに家というくらいのニュアンス。「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラもそうだ。オドネル、オコナーなんていうのもアイルランド系。

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アイルランドは泥炭が豊富にとれるので、家庭でも泥炭を燃料にしてきたそうだ。その泥炭を採掘しているところで、写真ストップになった。

泥炭を採る現場は、小さい規模なので、きっと、家庭用に近くの住民が掘っているのだろう。

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で、写真ストップの間、肝っ玉母さんのような愛すべき運転手さんは、タブレットで他の場所の写真を撮っていた。

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再び、バスは人里離れたところを走る。

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こんなに風光明媚なところに家が1軒も見当たらないというのが、いい。

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もう、夕方の5時をまわっているので、少し、光が弱くなってきた。

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雲は低い。

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6時をまわったころ、ゴールウェイが近づいて、民家がみえてきた。

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アイルランドの西の地方の風景としてよく写真に出てくる、石がきが積まれている。

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この石垣は、土地の所有区分かと思っていたのだが、そうではなくて、土地がやせていて、石ころばかりなので、土が風で飛ばされないように、そして、生えてきた草や野菜の芽が定着するように、石垣を作っているのだそうだ。

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ゴールウェイの市内に入ってきた。大学生の退け時かな。
以前、職場にアイルランドからやってきた青年が何人かいて、そのうちの一人が、ゴールウェイから来た、と言っていた。なぜ、はるばる日本にまで働きにやってくるのだろう、と思っていたのだが、アイルランドは大飢饉以来、海外に出ていくのはごく普通のことになっているようだ。カトリックなので、子だくさんだから人は豊富なのだ。それに、1990年ころの、アイルランドの失業率は17%と聞いていたので、アイルランドには、職はなかったのだ。
だが、当時、アイルランドはメアリー・ロビンソンという女性の大統領が頑張っていた。その後も結局20年間というもの、女性の大統領が3代続き、経済を改善してきた。今では出て行った人材を呼び戻しているようだ。

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川で釣りをしている人がいる。鮭ものぼってくるらしい。

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ホテルに着いたのは7時前。
歩いたのでギネスがおいしかった。右の写真は、マッシュルームスープ。こちらのスープは本当においしい。

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野菜はにんじん、カリフラワー、ブロッコリーをゆでたものをテーブルでシェアした。右はアイリッシュシチュウ。

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夜、8時をまわっていたと思うが、夕焼けがきれいだった。こちらでは曇り空が多いので、あまり夕焼けにはお目にかからなかったが。

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左の奇妙なものは、サーカスのテント。

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ゴールウェイの朝の散歩でフクシアの花を堪能する [アイルランド]

アイルランドで5日目の朝を迎えた。今日はアラン諸島の島、イニシュモア島に行くのだが、船は10時半出発しかなく、それに間に合わせるようなスケジュールになっている。
なので、朝の時間がたっぷりある。ホテルは、ゴールウェイの住宅地にある。散歩でもしよう。

朝8時半ころは、人々が通勤、通学などで動き始める時間だ。

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住宅の庭には、今の時期、フクシアが咲いている。

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あら、ここにもフクシア。

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あら、ここにも。

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それにしてもおんなじ種類ばかり。

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ワ~~!! すごいフクシア。

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私、エイダの背丈の2倍くらいの高さのフクシアが満開。
こんなの、はじめて見たわ!

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フクシアの真ん中のあたりが白くなっているのは、朝の太陽を浴びているところなのだ。
それはそれは美しく輝いていたので、写真に撮ったのだが、なんだか、枯れ枝みたいになってしまった。
まだ光をうまく撮ることができない。

フクシアは、最近、日本でもみかけるようになった。8年ほど前に、こちらに記事を書いたころはめずらしかったのだ。

次の写真は、赤い実、バラ科の植物の実のようだ。

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なんだろう、と思ってさがすと、ありました。この花、ハマナスですね。

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朝の光を浴びて、散歩のあとは、バスに乗り込み、ロサヴィルの波止場まで。
ゴールウェイから30kmはなれたところにあるロサヴィルが、アラン島に行く、最も便利な港になる。

アラン諸島は、3つの島からできており、そのうちのイニシュモア島に向かう。そこにもっとも近いのがロサヴィルである。アラン諸島は、ゴールウェイ湾を荒波から守るような形で湾の入り口を固めている。

ロサヴィルまでの道は、石垣に囲まれた牧草地を行く。海の向こうに見えるのが、これからの行先のアラン諸島だろう。

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ちょっと背が高い石垣もある。

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波打ち際まで石ころだらけだ。

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ロサヴィルが近い。

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港に到着。

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船は、観光客を満載して出発する。写真を撮ることができる船尾の位置は、しばらく待たないととれなかった。

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