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世界3大劇場のひとつ、コロン劇場 [パタゴニア]

12月4日

ブエノスアイレスの中心にあるホテルで朝を迎えた。
今日は、とうとう帰国便に乗って南アメリカ大陸を飛び立つ。
出発の飛行機は、夜の10時45分出発。

今日、一日中、ブエノスアイレスで過ごせる。
午後は、ガイドさんが、市内観光に連れていってくれるが、午前中はフリーだ。
ラッキー。

コロン劇場内を見学しようとしたら、ガイドさんが付き添ってくれた。
勝手に劇場内に入れるわけではなくて、指定見学時間のチケットをまず購入する。
幸い、次の時間帯のチケットを手に入れることができた。
余談だが、ドイツでは、シニアアダルトの割引がたいていの場所にあったが、アルゼンチンでは一度もなかった。
念のために、シニアアダルトと叫ぶのだが、ぜんぜんだめ。

さて、劇場内に一歩入って、あまりの豪華さに驚いた。 

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コロン劇場は、1908年に完成している。
つまり、100年ほど前に建てられている。
収容人数は立見席を入れると、4000人になる。
これはイタリア、ミラノのスカラ座に次ぐ大きさだとのこと。
パリのオペラ座を入れて、世界の3大劇場のひとつなんだそうである。

アルゼンチンはスペイン系とイタリア系の白人が97%を占めるそうだから、文化圏としては、ヨーロッパの地中海沿岸地域を受け継いでいるようだ。
ヨーロッパから移民してきた人たちは、以前住んでいたヨーロッパの町と同じものを、ブエノスアイレスに作ろうとしたのだろう。
コロン劇場の内装は、ヨーロッパそのものだ。 

天井のステンドグラスが素晴らしい。
天井にステンドグラスを取り付けている劇場はみたことがない。 

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正八角形のドーム型のステンドグラスを中心にして、両脇には、長方形のステンドグラスがある。
長方形のものを横からみる。

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ドーム型の八角形を見上げる。

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ステンドグラスは教会ではよく使われている。
教会だと、模様が、キリスト教にちなんだものが多いのだが、ここはかなり自由にデザインされている。 

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ドームの上部を拡大した。

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ドームの下のほう。
竪琴を弾いているデザイン。

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白い雲のような模様は、なんだろう。

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マンドリンを弾いているデザイン。

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こんなに豊かなデザインのステンドグラスはみたことがない。

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横笛を吹いているデザイン。
劇場だけあって、楽器を使ったデザインが多い。

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階段の、大理石の彫刻も素晴らしい。

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劇場の中は撮影禁止なので、撮れなかったが、ミラノやウィーンのオペラハウスと同じような造りだった。
ボックス席が縦に丸くならんでいる。

オペラで使われた衣装も展示してあった。

下の写真は、劇場の模型。
入口の天井にあるステンドグラスが、模型ではよくわからないが、多分、ステンドグラスの上に窓を取り付けて、そこから光を取っているのではないかしら。 

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世界で一番幅の広い通りのあるブエノスアイレス [パタゴニア]

コロン劇場の内部見学の後は、町をみながらホテルまでのんびりと歩く予定だったが、またもや、時間切れ。
いつも時間が足りない。

急ぎ足でホテルまでの1km弱ほどを歩く。

どこにいても見えるのが、67mの高さがあるオベリスクだ。
すわ、エジプトから運んだのかと勘違いしたくなるが、1936年に、ブエノスアイレス建都400年を記念して造られたそうだ。
1812年にアルゼンチンの国旗が初めて掲揚された由緒ある場所だとのこと。
おっ、1812年ね。チャイコフスキーにそういう曲ありましたね。
大砲がドカンドカンと鳴るやつ。ナポレオンがロシアから敗退していった年だ。

下の写真を撮った場所は7月9日通りの中央分離帯。
7月9日というのは、独立記念日ですって。
この通りは世界で一番幅が広い通りだとのこと。
133mとのこと。

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通りの両端は、まるで公園のようだ。

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見上げるとティパの黄色い花が咲いている。 

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ジャカランタもまだ咲いている。
南アフリカまでジャカランタを見に行きたいと思っていたところだったので、思いがけず、ブエノスアイレスにいっぱい咲いているのを見て、嬉しくなる。

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ジャカランタは桜のように遠くから眺めた写真が多いので、ひとつひとつの花はどうなっているんだろう、と不思議に思っていた。
ジャカランタの正体を暴くチャンスとばかり、カメラを望遠にして撮ろうとしたのだが、花期はもう過ぎてしまっていた。
やはり、遠目で見るのがいいいようだ。
それに葉もずいぶんと繁っている。盛りの時は、葉は見えないはずだ。

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下の写真は酔っぱらいの木。
木の根っこがふくらんでとっくりのようなので、日本の沖縄ではトックリキワタと呼ばれているそうだ。
スペイン語の名前と沖縄の名前の両方とも、お酒を連想したものなのが、おもしろい一致だ。

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この季節では、この木は綿のようなものをぶらさげていた。
「パンヤ」とはこの綿のことでぬいぐるみやクッションの詰め物に使う そうだ。
綿の前の実は、アボガドくらいの大きさだそうだ。
花はピンク色で、写真でみるかぎり結構華やかだ。
花の季節にはさぞかし、きれいだろう。

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タイサンボクのような花も咲いていた。
ゴムの木の大木もあった。
ブエノスアイレスの緯度は南緯35度。新宿は北緯35度だから、だいたい、東京と同じような気候になると思うのだが、植物をみていると、少し亜熱帯系のものも多いように思われる。

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アガパンサスの一群。
この花は、ドイツのビュルツブルグのレジデンツ(お城)の庭にも同じように植え込まれていた。
ヨーロッパの匂いがする花だ。 

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最新モードのフロリダ通りを通り抜ける。
日曜日なので、歩行者天国になっていて、露店が出店準備を始めていた。
まだ午前中なので、町は目覚めたばかりのようだ。
いつも大賑わいの通りだそうだ。

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とある通りでみかけた看板にエビータの写真があった。
お! エビータ博物館か、と思ったが、団体の集まりの看板だそうだ。
こんなところにもエビータの映像が使われていることに驚かされる。
ペロン大統領の夫人だったエビータは、1952年に亡くなっているから、今から60年も前の人なのだ。
ミュージカルのエビータで歌われている”Don’t cry for me Argentina~~~"という歌がある。私でも、そこだけは覚えている。
ロイド・ウェーバーの甘いメロディを思い出すだけで、胸がキュンとなる。

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下の写真は、1858年に創設の市内最古のカフェ、トルトーニ。
残念ながら、入ってゆっくりとお茶を飲む時間はない。
残念、残念。
今度、ブエノスアイレスに来たら、絶対に入ろう。

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写真を撮っていると、車の警笛を鳴らされた。
驚くと、車に乗った青年たちが、手を振っている。
オレたちを撮れということか。
還暦も過ぎたおばあさんにヒュ~ヒュ~と愛想を振りまいてくれることにいたく感激した。
日本ではもう、この年になると、だれも振り向きもしないけどね。
そうだ、ここは、ラテン系の陽気な国なのだ。イタリアのお兄さんたちの、のりと、おんなじだ。

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路地にはタンゴのステップを示した歩道もあった。
陽気な国ですねぇ。

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カラフルな小径カミニート [パタゴニア]

アルゼンチン観光最後の日の朝は、コロン劇場をみて、お昼は、ツアー全員で、旧倉庫街プエルト・マデーロ地区のレストランで食べる。
日本の港みらい地区の旧赤れんが倉庫のように、現在は、高級なレストランやおしゃれなお店が並ぶ地区に生まれ変わっている。

お昼の後は、普通のバス観光旅行の、市街見学となった。
パタゴニアの素晴らしい自然をみた直後なので、バスからガイドさんの説明のままに外を眺めても、いまひとつ、ぼんやりとしてしまう。

だが、カミニートはおもしろかった。 
以前、ここカミニートのあるボカ地区は、アルゼンチン随一の港だったとか。
ヨーロッパからの船はすべて、ここに停泊し、多くの移民を運んできた。
労働者も多くやってきたし、港で働く労働者も多かったために、男たちを相手にする安酒場がひしめいていた。
タンゴはそんな中で生まれたのだそうだ。

貧しかった家々は、廃材のトタンに、船を塗装したあまりのペンキをもらいうけて塗ったので、色がてんでばらばらになったそうだ。
結果としては、カラフルでおもしろい地区になったそうだ。 

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カミニートのすぐ近くに、ボカ・ジュニアス・スタジアムがある。
今日は、アルゼンチン国内リーグの決勝戦があるとか。
町は、ユニフォームを着た人、警官、ボカ・ジュニアスの旗を振っている人などが、町にくりだしていて、異様な熱気に包まれていた。
今日は、日曜日なのだ。
普通の町の少年も、ボカ・ジュニアスのチームの服を着ている。
青地に黄色い線の模様は、昔、ここにスウェーデンの船が国旗をひるがえして入ってきたときに、かっこいいので、この旗をまねて、ボカ・ジュニアスのチームカラーにしたそうだ。
サッカー・クラブのボカ・ジュニアスは1905年にイタリア系移民を中心に結成されたというから、100年以上にわたって続いているサッカーチームなんだ。

家のトタンや塗料に加えて、人もイタリアやスペインから来ているし、サッカー・チームのチームカラーまで、外国のものを借りてきている。
たくましさを感じるではないか。 

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カミニートというのは、小径という意味だそうな。
カミニート・・・、とってもなつかしい響きの言葉だ。
それもそのはず、日本語で歌われる数少ないタンゴの曲のひとつにカミニートというのがあって、メロディが頭に浮かんでくるほどだ。
カミニートは、ブエノスアイレスのボカ地区にある。

この地区をさまざまな色で塗り分けて楽しい空間を作り出すアイデアは、ここボカ地区出身のキンケラ・マルティンによるものだそうだ。
この画家の名前をつけた美術館もあるようだ。
キンケラ・マルティンは、ボカの港や町を描き、町のために尽くした。
そのために画家の卵など、芸術家が集まる地区にもなっていった。
今でも、道で絵を売っている人たちが多かった。

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真っ赤な壁の家に青い窓枠。

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カミニートの看板がある。
ここからカミニートと呼ばれる小路が始まるということだろうか。
その横に飾られた浮彫の絵もおもしろい。 

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お土産屋のひしめくメインの通り。

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2階から身を乗り出しているのはお人形。
遊び心いっぱいの町だ。

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タンゴを踊るときの衣装で客引きをしているお姉さんがいる。

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ここにもタンゴのお姉さん。

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階段の上にいるのは、お人形。
行ってみる時間がなくて残念だったけど、きっと、お店になっているんだろう。

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このおばあさまは、きっと占い師だと思う。
このコーナーによく似合う。

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この家に二階ベランダにいるのも人形。
これはきっとペロン大統領とエビータを模したものだろう。

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ここにもボカ・ジュニアスのTシャツを着た人がいる。

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楽しくて陽気な町だ。
ここにいると、一日いても飽きないと思うのだけど、非情なことに、フリータイムは1時間もなかった。
これだから、個人で旅行したくなる。

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