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船からペリトモレノ氷河に迫る [パタゴニア]

ペリトモレノ氷河が見える展望台に到着。
だが、あいにく曇っている。
今にも雨が降ってきそうだ。

満開の赤いノートロの花の間に氷河が遠くに見える。
全体の幅は3kmほどあるらしいが、見えているのは、その半分だろう。
今、リコ水道側から見ているが、アルヘンティーナ湖のほうは、見えないはず。

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本当に河だ。
とうとうと流れている感じが出ている。
これから、その氷河までいくのだ。
なんだかわくわくする。

この花はなんと言う名前なのか調べてもわからなかったが、よくみかけた。
氷河と花を1枚の写真に収めるのは難しい。
何枚も写真を撮ったが、ほとんど没。

今後の研究課題。

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展望台は、3台ほど停まっていて、めずらしい服装の一団が記念写真を撮っていた。
どこのお国から来たのかしら。
教会や寺院で働く人たちも、宗派や国によって、制服が異なるのはおもしろい。
どういう基準があるのだろうか。
牧師さんも制服のままで観光するのかなぁ。

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氷河を眺めているのだが、足元は、花盛り。
花と氷河の組み合わせは、ミスマッチ感がおもしろい。
下の黄色い花は、図鑑によると、Viola amarilla,英語でYellow Violet.
なんだ、イエローバイオレットだって?黄色いすみれじゃないか。当たり前だ。
なんという図鑑だろう。

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氷河観光は、まず船から。
船着場は、行列ができていた。
船着場から、氷河は見えない。
氷河は、今船が停まっている右側の突き当たりにある。
船が停まっているリコ水道は、氷河が対岸にぶち当たっているため、水の出口がなくなり、水位があがってしまっている。
そのために今まで使っていた船に乗る足場が、水没してしまって、板を仮設していた。

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氷河が見えてきた。
雨も降ってきた。

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氷河の左端から見ていこう。
氷河から崩落した氷が湖に浮かんでいる。
写真の右端の氷河の高さは60mくらいあるそうだ。
船は、氷河から300m以上離れている。
それ以上近づくと、氷河の崩落があったときに危険なのだ。

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さらに拡大して。

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もっと近づいて。

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アリが動いているようなものが見えたので、望遠でみると、なんと人間だった。
氷河トレッキングをする人たちだそうだ。
ということは、明日、私たちも、あそこへいくのだ。

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なんと人間の小さいこと!
大自然は偉大だ。

 


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碧く透き通るペリトモレノ氷河の断面 [パタゴニア]

船からペリトモレノ氷河を見る続き。 

船は氷河から300mほど離れた位置で、ゆっくりと進んだり、しばらくは停まってサービスしてくれる。
氷河は30mから60mの高さだというが、遠くからみているせいか、それほど大きくは感じない。

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一日に2m、氷河は進む。
つまり、一日に、ほぼ2mの氷河が、湖に消えていく。
氷河は、湖にすっと、溶けていくのではなく、押し出されてゆがんでしまった先端が崩れる。
そのときに氷が割れる轟音が響き渡る。
氷が崩れて湖面に落下していく様子は、迫力がある。
60mの高さから巨大な氷の塊が湖面に落下していくのだから、近づくと危険だ。

雷が落ちたような轟音が響き渡ったので、そちらに目を向ける。
とっさにカメラを構えるが、氷は落下してしまっている。
瞬間をとらえるのはなかなか難しい。

氷河は、きれいなコバルトブルーばかりではなく、黒い大理石模様になっている部分もある。
氷河の底の土を削って巻き込んでいるのだ。

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氷河の上部は、100年以上もの年月をかけて流されてきたために、周りとの流れの速度の差を吸収してゆがんでしまっている。
そのために鋭くとがっている。
それがまた美しい。

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湖面から見上げている断面は、明日には、もう消えているはずだ。
なにしろ、1日に2mは消えていくのだ。
だから、この一瞬だけの風景だ。

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氷河の断面の模様もブルーの大理石のようだ。

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湖面には、崩れ落ちた氷が浮かんでいる。
顔を出しているのは、全体の数分の一だから崩れ落ちた氷は巨大なものだっただろう。

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氷河の上部は光を透過してコバルトブルーに見える。
中でも特別に青くそびえている氷河は美しかった。

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この一番青いところを拡大してみる。

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このように見えている氷もあと1日の命も無い。
上の写真の上部右側の拡大。

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異なる模様が、続く。

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氷河の下部は、氷が圧縮されているので、ぎゅっと引き締まって、氷河の年輪が見える。

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初めてみる氷河の細部に、ひととき、すべてを忘れて見入ってしまった。


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ペリトモレノ氷河が湖の対岸に衝突している場所 [パタゴニア]

船からの氷河見学の続き。

氷河の左側は、氷河トレッキングの人たちが見えた(前々回記述)。
その氷河の左側も見る場所によって断崖絶壁の氷に見える。

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さて、今度は問題の右側を見に行く。
岩を回り込む。


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氷河の出っ張りを回り込んで。


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その場所が見えてきた。

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なぜ問題か、というと、氷河が対岸にぶつかってしまって湖を切断した形になっているから。
このために数年に1回の氷河大崩壊と、リコ水道の大放流が発生する。
世界中で、いまかいまかとウォッチングしている人たちがいる。
今では氷河と対岸の接合部分を監視カメラで常時撮影している。
以前、大崩壊があったときは、夜中だったので、だれもみていなかった、ということもあったらしい。
大崩壊がなにか人間の生活に影響を及ぼすわけではないので、問題ではないのですけどね。

下の写真はWikipediaに掲載されている航空写真。
Wikipediaだから拝借しても著作権侵害で訴えられることはないと思う。
私たちの乗った船は下の灰色の部分の湖面に浮かんでいる。
氷河が舌のようにベロンと出っ張って、舌の先が対岸にぶつかっているのがわかる。
ここを検証したいと思った。


800px-Perito_Moreno_Glacier_-_Satelite_-_NASA_-_ISS004-E-9707w.jpg

対岸にぶつかっている場所が見えてくる。
湖がこのためにせき止められて、船のいる側の水面が向こう側より、高くなっているというのだが、向こう側の水面がみえないのでよくわからない。

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もっと近づいて。

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ぶつかっているところを拡大してみる。

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う~ん、なんだかよくわからないね。
氷河が崩れて粉砕した破片が陸地に積もっているようだ。
氷河は押されて陸地に這い上がる形になっているのかな。
全体からみると、陸地との接点あたりの氷河はてっぺんがせりあがっているように見える。

雨も激しくなってきて、カメラのレンズに水滴があたりはじめた。
これで船からの見学は終わり。

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レストランにいく途中からみえたアルヘンティーナ湖には、ペリトモレノ氷河から落下してきた氷河の破片が漂っていた。

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氷河は破片になってしまってもその青さをとどめていて美しい。
水になって解けてしまっても、なお青さを保っている。
周りの新緑との対比が美しいはずだが、お天気がよくなかった。


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