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マリオネット「サウンドオブミュージック」を見る [ロマンティック街道]

ザルツカンマーグートからザルツブルグに戻ってきたのが、夕方、5時。夜は、祝祭劇場での公演がなく、マリオネットを見ることにしている。

ザルツブルグのマリオネットの演目は、モーツアルトにちなんだものが、多い。「魔笛」、「コジファントゥッテ」、「フィガロの結婚」、などのオペラ、モーツアルト自身の物語などをやるらしい。最近になって、レパートリーに「サウンドオブミュージック」が加えられた。今日の演目はこれだ。

日本ではサウンドオブミュージックといえば、ドレミの歌など、だれでも知っているほど、おなじみのミュージカルだ。ジュリーアンドリュースが両手を大きく広げて野原を駆け回るシーンは、だれでも知っている。

しかし、オーストリーでは、そういうことはないらしい。第一、歌詞は英語だ。映画はアメリカで撮影された部分も結構あるらしい。オーストリーの現地の人からみると、この映画はまったくアメリカンに見えるらしい。オーストリーのドイツへの併合など、ポリティカルな要素も含んでいるので、あんまり触れたくないということもあるかもしれない。

だからサウンドオブミュージックで熱くなるのは、もっぱらアメリカ人と日本人ということらしい。

ザルツブルグでは、サウンドオブミュージックのイメージを追い求めてくる大勢の観光客のために、そのためのパッケージツアーを用意し、マリオネットの演目にも加えるようになった。

同行の友人は、所属しているオーケストラのアンコールなどで、よくサウンドオブミュージックを取り上げるので、今回のマリオネットに大喜びだ。

さて、劇場はこんな感じ。

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人形が演じる舞台なので、案外、小さい。

写真撮影はもちろん禁止。パンフレットを買った。表紙はこれ。

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そのほかにも、こんな写真が収められている。

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カーテン生地でおそろいの服をマリアが作って遊んでいる場面だ。飛び上がっているところなど、人形らしさを活かしていて、おもしろい。

人形をあやつるひもが立て筋でみえる。

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これは最後の山を登って逃げる場面だ。末っ子をトラップ大佐がおんぶしている。忍び足の様子もうまく表現している。

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人形ならではの表現が、際立っていて映画とはまた違ったおもしろさを感じた。

なんといっても音楽がいい。

劇場ロビーには、今までに使った人形を飾っている。まずはモーツアルト、お姉さんのナンネルと一緒だ。幼いころ、2人はいつも一緒に旅に出て演奏会をやっていた。

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モーツアルトのオペラ「魔笛」の夜の女王もいる。コロラテューラソプラノの高音域で歌う。人形にどんなふりをつけて歌わせるのだろう。アッハッハッハハーという高いところは、舞い上がったりして~~。

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こちらはモーツアルトのオペラ「コジファントゥッテ」の姉妹、フィオルディリージとドラベッラ。

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このオペラの筋書きはおふざけもいいところなのだが、オペラとして見ていると、楽しく笑える。中でも小間使いのデスピーナが登場すると、いきいきしてくる。デスピーナは、姉妹に、こういう。

「女が15にもなれば、男を手玉に取らなければなりません」

ここで、デスピーナに拍手喝采をしない女性はいないだろう。

そのデスピーナは、医者にも変装して出てくる。磁石で病気を治す、というのだが、その磁石が人形のポケットに入っていて、人形をみただけで笑ってしまった。

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マリオネットの後は、モーツアルテウムとミラベル庭園を通って、ホテルに戻った。

モーツアルテウムは、大学や、財団などの総称である。指揮者のカラヤンも卒業している。

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建物の中に入ると、ピアノの音が聞こえた。楽器を持った人もいた。ここには日本からも留学する人が多い。

モーツアルテウムに隣接するミラベル庭園はサウンドオブミュージックの映画の撮影場所にもなったところだ。夜の9時をまわった薄明かりの中だが、まだ観光客が大勢いた。

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後ろを振り返る。この景色は、ザルツブルグの中でも素晴らしいことで有名だ。暗くなってもその名残をとどめている。

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庭園の向こうに、大聖堂などの塔が見え、さらにその奥には、ホーエンザルツブルグ城塞がそびえている。

ミラベル庭園のお花は、さすがにフラッシュが必要だった。

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